vdB 87(反射星雲+散光星雲)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 59=30分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2022/01/31 21h34m, -05℃, 東御市・観測所, 視野角: 77′ x 51′ ↑N
vdB 87(反射星雲+散光星雲)拡大 視野角: 19′ x 13′ ↑N
vdB 87は、いっかくじゅう座の散開星団M 50の南東にある反射星雲です。反射星雲ということになっていますが画像を見れば明らかなように、HII領域と散開星団を伴う星雲です。反射星雲部分(vdB 87a)は、恒星HD 52329(スペクトル型B7/8III/IV)によって形成されているように見えます。小さな赤いHII領域は、BD-08 1665(B1V)(vdB 87c)とその中心にある散開星団[IBP2002]CC04(vdB 87b)によって電離しているように見えます。これらの星雲は、大きな分子雲BFS 64の一部でありそれぞれが関連しているとする見解があります。
しかし、最新の視差データからの距離を見てみると、HD52329=1,484光年、BD-08 1665=864光年、[IBP2002]CC04=9,183光年となっています。この距離データが正しいとすると、それぞれの恒星と星団に関連は無く、小さなHII領域の主体は遠方にある[IBP2002]CC04によって形成されたもので、それにBD-08 1665の小領域とHD 52329の反射星雲が重なって見えているのかも知れません。複雑に星形成領域が入り組んでいる境界付近であり、あまり研究成果が出ない領域なので、これからの研究で解明されていくのでしょう。
拡大画面南東にごく小さな赤い星雲が写っていますが、星雲としての名前は無く無名です。
vdB 87(反射星雲+散光星雲)周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 120s x 16=32分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2022/01/31 21h34m, -04℃, 東御市・観測所, 視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
この領域には、小さな散光星雲が点在しています。NGC 2313はV565 Monでありオリオン型の星雲を伴う変光星です。1980年代に撮像されたDSS2の画像と比べるとかなり星雲が暗くなっているように見えます。
おおいぬ座〜いっかくじゅう座〜とも座 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), ASNフィルター、Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/15, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N