Sh 2-122 周辺
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), HEUIB-IIフィルター, ISO3200, 120s x 16= 32m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/10/04, 22h 50m, +14.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N
Sh 2-122 明るさ:–mag, 大きさ: 40′, 分類: MC, RA 23h 08m 46.7s DEC +14d 55m 30s (J2000.0)
Sh 2-122は、ペガサス座にある比較的明るい高緯度(反射)分子雲です。画面右(西)にある輝星は、ペガサス座のα星、マルカブです。星雲の最も明るい部分は、MBM55という分子雲と重なりそれに連なる北側の淡い部分は、MBM 53, MBM 54と呼ばれる電波観測で発見されている分子雲に対応しているようです。
画像からは、疾走星でもあるマルカブ(B9III)を囲むように広がっているかのように見えますが、マルカブまでの距離はおよそ40pc, MBM 55までの距離は150pcとされているので、距離データが正しければ関連は薄いことになります。星雲は星雲内の不可視の恒星によって照らされている(透過)のだろうとする意見もあるようです(Valleeら1992 ApJ)。この星雲内での星形成は、行われていないとされています(T. Heartyら 1999 A&A)。
マルカブのゴーストで主砲の画像はボツ、ファンディングチャートもピンボケでボツ、なので次シーズン撮り直し対象としておきましょう。この反射分子雲の広がりはどこまで続くのか、星雲は内部の恒星によって照らされているのか、外部の恒星の光を反射しているのか、などなど、アマチュアの可視光機材で楽しめる興味深い対象です。
*ペガサス座の表記について
日本天文学会天文用語集では、ペガスス座です。星座名はその地域で慣用されている呼称があるならばそれを採用するのが本筋ですから「ペガサス座」(ラテン語の英語読み)を、採用します。お上の決まり事だからといって鵜呑みにするのはいけません。「ペガサス座」という呼称は正しくないなどと宣う人がいたらぜひ突っ込んでやってください。
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