Sh 2-154(散光星雲)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, 22h 55m, +6℃, 東御市・観測所 視野角:77′ x 51′ ↑N
比較的明るいHII領域です。カタログデータの中心は星雲の南側を指しているようで、明るい部分は視野中心から外れてしまいました。
この星雲までの距離は1400 pc +/-300とされていますが、関連する分子雲までの距離は730 pcと測定され(Yonekura, Yoshinori, Dobashi, Kazuhito, Mizuno, Akira, et al. (1997). “Molecular Clouds in Cepheus and Cassiopeia”, The Astrophysical Journal Supplement Series, Vol. 110, 21.)、おそらくガスが雲の中の星形成によって加速されているためより遠方に見えているのではないかとされています。(Ungerechts, H., Umbanhowar, P., & Thaddeus, P. (2000). “A CO Survey of Giant Molecular Clouds near Cassiopeia A and NGC 7538”, The Astrophysical Journal, Vol. 537, 221-235.)
Sh 2-154(散光星雲), 光度:– mag, 直径:60′, 分類:E
NGC 7419(散開星団), 光度:13.0 mag, 直径:2′ , 分類:OpC
NGC 7354(惑星状星雲), 光度:10.1 mag, 直径:0.3′ , 分類:PN
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8= 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, 22h 55m, +6℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
NGC 7419は、画像からも明らかなように赤い星の集団で、おそらく年老いた恒星の集団であり周囲のHII領域とは関連しない物だろう・・・と思った、(私と)そこのあなた間違いです。この星団を形成する星は、年齢1400万歳の生まれたばかりの赤色超巨星で、星団形成はこの星団のごく近くで起きたことがわかりました。この年齢の若い星団に青色超巨星が欠如しているのは非常に珍しいことで、現在様々な研究がされているようです。生まれたての星団は青い星だけで構成されるわけではないんですね。また一つ私の古い天文常識が崩れ去りました。
GM 3-14の位置が間違っていました。Sh 2-155の項目で修正・解説してますのでそちらをご覧下さい。
ケフェウス座〜カシオペア座 境界付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(80mm f8), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, +6℃, 東御市・観測所 ↑N
一晩中F8で撮影してしまったという悲しい画像ですが、恒星の写りはあまり変わらず、星像はシャープになって、まあいいか?
この領域はシャープレス天体が密集しているので、チャートは文字だらけになってしまいます。淡いものからごく小さな物までHII領域がくまなく検出されています。はくちょう座北部周辺の見落としの多いざっくりした分類とは対照的です。
ケフェウス座・カシオペア座 境界 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N