ビクセンSP赤道儀復活作戦、MD5モーターの再利用

およそ30年前に購入してそのままお蔵入りしていたビクセンのSP赤道儀を復活させてみることにした。セレストロン向けの輸出用に使われていた黒いSP赤道儀で機械部分には不具合なく各部はスムーズに動く。これに最新のDD-3二軸モータードライブを取り付けてオートガイダーに対応させてみようという目論見。もともとついていたMD-5という古いモーターも再利用できるとありがたい、ということでモータードライブ周りを検討してみた。

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左が古いMD-5SPモーター、右が現行のMT-1モーター、どちらも全く同じ形状の日本パルスPF42シリーズパルスモーターを使用しているが、ギヤ比と最低駆動電圧が微妙に異なる。ありがたいことに現在のGP-2赤道儀用モーターMT-1は基本的な取付寸法はSP赤道儀から変更されていないので、MT-1をSP赤道儀にそのまま取り付けることができる。ただしプラスチックのモーターカバーの形状が微妙に異なるので赤経側はMT-1のカバーはつけられない。もともとついていたMD-5モーターはDIN5PINのコネクターでコントローラーと接続されていて、現行のDD-3はDIN8PIN。むりやり取り付けてもギヤ比が異なるので恒星時追尾はしてくれない、赤経側のモーターはMT-1のモーター本体を取りだしてMD-5のモーターケースに収めることにした。

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赤経側のモーターは黒いMD-5SPのケースに収まったMT-1用モーターとなり、8PINのDD-3コントローラーと当たり前だけど問題なく繋がり使用できるようになった。せっかく二軸のコントローラーなので赤緯側にもモーターを取り付けたい。MT-1をもう一個買ってしまえば解決だけど一万円以上する。取りだしたMD-5のモーター仕様を調べるとDD-3コントローラーに接続すると32倍速は無理だけど、低速では応答しそうだ。ギヤ比がMT-1は1/120、MD-5は1/300、DD-3の2倍速モードでは対恒星時0.8倍速で動く計算となる。赤緯側のガイド修正用なら使えそうだ。ということで、MD-5のモーターをDIN8PINのコネクターにつなぎなおして(上記ピンアサイン参照)MT-1のモーターケースに収めた。

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取つけて通電してみると予想通り32倍速では応答してくれないが、2倍速(実際には0.8倍速)ではちゃんと応答してギヤは回転する、心配していたトルクも問題ないようだ。これでオートガイダーにも反応してくれればありがたい。

*追記
NexGuide をこのモータードライブに繋げてオートガイドをしてみました。キャリブレーションからオートガイドまでまったく問題なく動作しています。表示される補正値は、赤緯側が赤経側のほぼ2.5倍になっているので正しくキャリブレーションが行われ認識されているようです。ステッピングモーターなので反応も早くガイド撮影には最適でした。

せっかく今回ビクセンの古いモーターについて色々調べたので備忘録がわりにここにまとめておこう。
SP赤道儀用モータードライブ
MD-5モーター *コネクタDIN5PIN*コントローラーMD-5, DMD-1, DMD-2
MD-6モーター *コネクタDIN8PIN*コントローラーMD-6, DMD-3 以降、DD-3可
マイコンスカイセンサー1, 2専用モーター *コネクタDIN5PIN  *コントローラー、マイコンスカイセンサーのみ、ただし赤経モーターはMT-1と同じモーターでギヤ比1/120なのでDIN8PINコネクターに変えてやると現行DD-3コントローラーで使用できる。赤緯モーターはギヤ比が違うので使えない。

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鏡筒(10cm反射)も光学系をクリーニング、光軸調整して準備万端?整える。

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