2023年春休み、西遊旅行のツアーで出かけたチュニジアへの旅。サハラ砂漠とエルジェム遺跡を満喫した旅行記その2です。
<旅程4日目、3月27日>
<トズールの街>
<トズール、新市街入口>
トズールに入ったのは前日の夕刻でした。トズールはアルジェリア国境に近い大オアシスのある街で、カルタゴ時代からサハラ交易の中心として栄えた街です。現在はオアシスの灌漑用水を利用した、ナツメヤシの一大産地であり最高品質のディツが採れる、チュニジア南部地方最大の町です。
<馬車カレーシュ>
トズールは南部観光ツアーの拠点でもあり一大観光地でもあります。旧市街やオアシスを巡るには馬車カレーシュに乗って観光することもできます。
<トズールのメディナ(旧市街)ウルド・エル・ハデフ地区>
14世紀に作られた、日干しレンガで組まれた化粧壁の街並みが魅力的。コロナの影響で観光客が減ったために、地域の中にある商店の多くはまだ閉店中、博物館も休館中でした。チュニジアの学校は、日本同様春休みなので、街の子供達は久々に訪れた東洋人観光客に興味津々なようでした。
<市場近くのお土産屋さん>
市場はとても賑わっていました。ようやく観光客ももどりはじめて、お土産屋さんも元気に営業中。この市場でガイドさんお勧めのナツメヤシ、デーツ専門店で、最高品質と言われているデーツを購入しました。
<市場近くの果実店>
どの街でも、デーツだけでなく果物(柑橘類)も種類が豊富でした。ホテルのビュッフェにもたくさんの種類が置いてありどれもおいしくいただけましたよ。
<ジャメル砂漠・スターウォーズのロケ地へ>
<4WDに乗り換えて砂漠を疾走>
ジャメル砂漠にある、「イングリッシュ・ペイシェント」と「スターウォーズ」のロケ地を訪れるためにトヨタのランドクルーザーに乗り換えて砂漠の道を疾走しました。
<オング・ジュメルの岩がある砂漠にぽつんとあるトイレ>
砂漠の中にぽつんとあるお土産屋さんのトイレ。コロナ前は人気の観光地だったのでしょうが、まだ観光客は戻っては来ていないようで、お土産屋さんは無人でした。
<モスエスパの村入口>
私の世代には、懐かしい見覚えのある景色です。映画スターウォーズでタトゥイーン星のモスエスパとして撮影されたセットが残っています。
<モスエスパ>
この地域は、砂漠の砂の流動が激しくこの映画セット村も砂に埋もれていたそうです。2014年から砂を撤去し補修整備して、人気の観光地となったとのこと。トズールの街から4WDでの半日観光ツアーが出ている(出ていた)そうです。もっともまだ観光客は少なく、この日は我々のツアーだけでお土産屋さんも手持ち無沙汰な様子でしたよ。
<ショット・エル・ジェリード(塩湖)>
4,600平方キロ、琵琶湖の約7倍の塩湖。湖の上を横断道路が通っています。休憩所近くには、塩の山があって岩塩取り放題でした(でも食用にしてはダメ?だと思います・・・)
<砂漠のバラ>
砂漠地域のお土産は、砂漠のバラ一択のようでどこのお店でも必ずありました。写真の色つきの物は、スプレーで着色した物ですから喜んで買ってはいけません。砂漠のバラは、オアシスが干上がるときに結晶化した石膏もしくは重晶石によってできます。本来の結晶形ではなくバラのような形になる理由は良くはわかっていません。重晶石の結晶の方が綺麗です、持ったときに重さがまるで違うので区別は簡単です。現地のお土産屋さんの価格は、こぶし大のもので1〜2ディナール(50円〜100円)ぐらいでした。ちなみに日本での価格は、500円から1,000円くらいかな?
<ドゥーズのホテルで昼食>
ナツメヤシだらけのオアシスの街ドゥーズのホテルで昼食。ラマダーンなので街のレストランはほとんどお休み、昼食はホテルのビュッフェでいただきます。このホテルのビュッフェには、めずらしくパスタがあったので思わずチョイス!うーん、ナポリタン!日本のイタリアンレストランのレベルの高さを改めて感じましたよ。
<クサールギレン>
<Pansy Ksar Camp>
4WDに分乗して、砂漠の道を疾走、クサールギレンに来ました。途中砂漠で1台スタックして救出、2台できてよかった〜。今晩のお宿は、写真のテントホテルです。テントと言ってもシャワーと電気(時間制限あり)があります。クサールギレンは、温泉があるオアシスです。温泉は池みたいな、ぬるーい露天で少々濁ってます、オフロードツアーの(おそらく砂だらけになった)観光客(イタリア人?)が嬉しそうに泳いでました。
<ラクダに乗って砂漠の夕日を見に行く>
ベルベル人のお兄さん指導の下、ヒトコブラクダに乗って砂漠を行きます。最初は慣れなくて馬具?に必死で捕まってましたよ。
<砂漠の日没>
うーん、もっと良いカメラ持ってくればよかった。
<フンコロガシ>
砂は常に風で削られているのでとても細かい砂でした。靴の中には細かい砂がびっしり入って来ます。フンコロガシはそんな砂丘を上手に歩いてました。
<砂漠でワインを飲む会>
毎食、地元産ワインのフルボトルを空けてた強者EさんUさん。しっかり砂漠にワインをご持参。急遽サハラ砂漠でワインを飲む会を結成。私もご相伴にあずかりました、砂漠のワイン美味かった〜、EさんUさん、ありがとう!。
<サハラ砂漠の星空>
砂漠はさぞかし星空が綺麗だろう、と思ってらっしゃる方も多いでしょう。確かに日本の都会よりはずっと綺麗ですけど、晴れれば伊豆や長野の山の中の方がもっと見えますよ。砂漠は、常に細かい砂塵が舞い上がっているので空の透明度が悪いのです。写真は朝方の夏の銀河を撮影しました、同じカメラ(Canon G5x)で米国ヨセミテで撮った写真と比べると天の川の明るさが、やはり違います。(ぶれてるとかの突っ込みは無しね)
<レストランの夕食・スープ>
香辛料のきいたスープ(料理名聞くの忘れた)美味しくいただけます。
<レストランの夕食・羊肉の煮込み>
壺煮込みが有名らしいです。全く肉の臭みはなく、これもとても美味しくいただけました。
<旅程5日目、3月28日>
ベルベル人の街マトマタめざして4WDに分乗して出発。
<放牧中のラクダ>
チュニジアには、野生のラクダはいないんだそうです。ラクダは、1週間くらい放牧すると、飼い主の元へ帰ってくるとのこと。
<マトマタ ベルベル人の横穴住居>
マトマタの街、アラブ人の侵入で海岸線から南の山中に逃れたベルベル人の住居。ご主人一家は、今もここにお住まいですが洞窟の中の設備はガステーブルや冷蔵庫もあって近代化されてます。観光会社からの収入で生計は成り立っているようで、「昔の生活を再現してお見せしてまーす」てな感じ?でした。
<シディ・ドリス ホテル>
マトマタの街の中心地にある、ホテルで昼食。ここもスターウォーズのロケ地です。ジャバザ・ハットがお酒飲んでたバーですね。そのまま残っていて我々の世代には興味深いんですけど、あちこちに余計な+下手くそなハンソロとかルークとかの絵が描いてあって雰囲気をぶち壊してました。
<ブリック>
でっかい春巻きで中身は目玉焼き。卵にはバリエーションありで、具材が混ぜ込まれているのもありました。美味しくいただけます。卵が堅焼きなのとケチャップが無いのが少々残念。
<ネフザヤ山地を見渡せる展望台>
4WDからバスに乗り換えて、高速道路で一気にエル・ジェムの街を目指します。途中チュニジアの東海岸と地中海を見渡せる峠で休憩。地元のお土産屋のおっさんが、子ラクダにミルクをあげる商売もやってました。おっさんは儲かり、子ラクダは食事ができるSDG’sな商売。
<エル・ジェム遺跡>
<エル・ジェム博物館>
ローマ時代の邸宅跡遺跡を再現して作られている博物館、この地域で発掘されたローマ時代のモザイクを中心に展示されています。エル・ジェムは古代ローマの都市シスドラスが栄えた街で、1世紀ごろには人口4万人を数えたとのこと。7世紀末に、イスラム・アラブ軍が攻め込んできて、先住民ベルベル人とローマ連合軍は敗れベルベルの王国はここで滅亡。その後度重なる侵略により街は完全に破壊されてしまいました。そのためローマ時代の建造物は円形闘技場以外は現存していません。
<孔雀のモザイク>
ローマ支配下のアフリカ属州(現在のチュニジアとリビア)は、ローマの穀倉と呼ばれるほど重要な属州だったのだそうです。確かに他の地域の属州の遺跡に比べるとチュニジアのローマ遺跡は、規模も大きく質も高いと感じました。
<竪琴とミューズ>
宴会場の床として好まれたモザイクの絵柄。
<エル・ジェムのコロセウム(円形闘技場)><コロセウム外観>
小さな街エル・ジェムで唯一で最大の見どころが、このコロセウム円形闘技場ということになってます。高さ36m、縦149m、横124mと巨大でしかも保存状態が大変良く、ローマのコロッセオより元の形状をよくとどめていると言われています(コロッセオは訪問したことないので、未確認ですけど)。
<コロッセウム内観>
アリーナの直径は65m。3層のアーケードに囲まれています。収容人員は、約3万5千人。
<アーケード上段から覗き見えるエル・ジェムの街>
2世紀ローマ帝国皇帝ゴルディアンのもと、工事は着工されたといわれていますが、途中資金難のため図面通りには完成していないんだそうです。
<コロッセウム地下通路>
この通路を通って剣闘士や猛獣はアリーナ中央下まで移動し、中央にある手動昇降装置を使ってアリーナの上に出ました。現代の劇場にある役者を奈落から舞台に上げる「迫り」と同じ仕組みですね。
エル・ジェム円形闘技場見学の後、この日の宿泊地スースに向かいました。
<アルジェリアのワイン>
元フランス領だしヨーロッパからの観光客の多い国だから美味しいワインもあるかも?と少々期待してましたが、さすがお酒を飲まないイスラム圏、選べる銘柄は2〜3種類。その中で私のお口に合ったのは、写真の銘柄の赤ワインのみでした。真面目に作ればいいワインができそうな気候風土なのに、もったいないなあ〜。
ラマダーン期間中だからホテルでもお酒は飲めないかも?との事前情報でした。しかし、さすがアルジェリアは観光立国です、旅行期間中、昼食、夕食のレストラン(ホテル)でお酒が注文できなかったところは、ありませんでした。結果、ドーハで仕入れたフランス産ワインは未開封のまま日本に持ち帰ることとなりました。レストランでの注文はできましたが、大きな街のスーパーに併設されているお酒売り場は閉鎖されていて街中でお酒を買うことはまったくできませんでした。お土産用の地元産ワインは空港の免税店で購入するしかありませんでしたよ。
<お誕生日のケーキ>
この日は、私の誕生日でした。ありがたいことにスースのレストランの夕食で西遊旅行さんが、誕生日ケーキを用意してくれていました!(ロウソクの本数で歳がばれるなあ)。ここ何年かは、この日は必ず旅行中なんですけどお誕生日ケーキを用意してもらったのは初めてでした。素直に喜ばしい、何十年ぶり?のお誕生日ケーキを美味しくいただきましたよ。これからもがんばって働いてお金貯めて行きたいとこに行くぞ!(もちろん西遊旅行のツアー優先?します。)
チュニジア旅行記(その3 チュニス〜カルタゴ遺跡)に続く(おそらく)