M 60(NGC 4649)(銀河)明るさ:9.81 mag, 大きさ:7.4′ x 6.0′, 分類:E2, z 0.003703, 推定距離:約6,400万光年, 16.702Mpc(非赤方偏移)(NED), Arp 116, LGG 292, RA 12h43m39.975s, DEC +11d33m09.74s (J2000.0), 視野角: 19′ x 13′ ↑ N
NGC 4647(銀河)明るさ:11.94 mag, 大きさ:2.9′ x 2.3′, 分類:SAB(rs)c HII, z 0.004700, 推定距離:約7,700万光年, 17.591Mpc(非赤方偏移)(NED), Arp 116, LGG 289, RA 12h43m32.31s, DEC +11d34m54.7s (J2000.0), 視野角: 19′ x 13′ ↑ N
M 59(NGC 4621), M 60(NGC 4649) と近傍の銀河
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, フィルターなし, Sony α7s (新改造), ISO12800, 30s x 30=15m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2022/05/04, 21h 15m, +10.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77′ x 51′ ↑ N
メシエ60(M 60、NGC 4649)は、地球から約5,700万光年(*注1)の距離にある「おとめ座銀河団」に属する銀河です。メシエ60はメシエ59と共に、1779年4月11日にドイツの天文学者ヨハン・ケーラーによって発見されました。シャルル・メシエは1779年4月15日に確認観測して彼のカタログにこの2つの星雲を追加しました。
M 60の等光度曲線は楕円ではなく箱形をしていて、形態分類は、E2, E1.5, S0など研究者によって異なります。銀河の中心には、45億±10億太陽質量の超巨大ブラックホール(SMBH)が存在しているが、現在はその活動を中止しているとされています。
M60は、5個の銀河、M 60, NGC 4660, NGC 4638, M 59, NGC 4647からなるコンパクト銀河グループM60グループを形成しているとされます。
現在までに記録されている超新星は、Ia型の超新星 SN 2004W の1個だけです。
(参照:Wikipedia 英語版 Messier 60 )
*注1:YOUNG L.M.他(2006ApJ…650..166YM60)によれば、M60のハローにある古い恒星(赤色巨星)を測光し、赤色巨星枝の先端法(TRGB) を使ってM60までの距離を、d=16.23±0.50(ran)±0.42(sys) Mpcと決定した(16.23 Mpc = 5,290万光年)と、しています。
NGC 4647は、約6300万光年の距離にあると推定される中間渦巻き銀河で、メシエ60とともに、特異銀河カタログではArp116という番号を与えられています 。NGC 4647のガスの分布には軽度な乱れと非対称性が見られます。その原因は、見かけ上すぐ近くにある巨大銀河M 60との重力干渉が疑われますが、ガスの分布の非対称性を説明できるほど2つの銀河は接近していない(もっと大きな変形がおこる)ようです。
NGC 4647で発見された超新星
1979年1月25日、SN 1979A。2022年4月16日、Ia型 SN 2022hrs。
SN 2022hrs は、日本の板垣さんによって、極大のおよそ2週間前とされる日に発見されました。偶然、発見の18日後に撮影しているので明るくなった(13等ぐらい)超新星が、上の写真中には見えています。現在では、各地の自動捜天カメラが競って超新星を捜索、発見しているので、漫然と撮影している銀河の写真に発見前の超新星が偶然写り込んでいるなどという可能性はほぼ0%なのでしょう。
かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N