NGC 1333(散光星雲+反射星雲)拡大 視野角:39′ x 26′ ↑N
NGC 1333(散光星雲+反射星雲)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-IIフィルター, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 59=30分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/11/07, 23h 50m, +07℃, 東御市・観測所 視野角:77′ x 51′ ↑N
NGC 1333(散光星雲+反射星雲)周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 120s x 16= 32分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/11/07, 23h 50m, +07℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
NGC 1333(散光星雲+反射星雲), 明るさ:– mag, 直径:11.4′, 分類:RNe+HII+OpC, RA 03h 29m 11.3s DEC +31d 18m 36s (J2000.0)
NGC 1333は、ペルセウス座のおうし座とおひつじ座の境界付近にある反射星雲と輝線星雲の混在した星雲です。この領域は、ペルセウス座分子雲の西側にあたり、活発な星形成が行われている場所です。大まかに星雲は南北2つの領域に分けられ、赤外線を放射するYSO(若い恒星状天体)は、星雲の南側に多数見られます。星雲までの距離は、300-350pcとされています。
北側の青い星雲は、スペクトル型B8/9Vの恒星BD+30 549の光を反射する反射星雲です。BD+30 549は、主系列前のYSOとして分類されています。星雲中心部にあるLZK 12は、オリオン型の星雲型変光星で、これもYSOとして分類されています。
拡大画像の中で星雲の南側に点在する真っ赤な星雲状天体は、HH・ハービックハロー天体です。この領域から南側にかけては、多数のHH天体が存在しています。画像では我々の小さな望遠鏡でも観測できそうな主たるものだけにマークをつけました。HH天体はその成因から、短い期間(数年)でその形状を大きく変える物が知られています。今回この領域をDSSIIの画像と比較してみましたが、HH6の明るさが落ちているように思われます。DSSIIは、1980年代からの写真乾板を元にしているのでおよそ40年ほど経過していますが、HH6以外には大きな変化は見られないようです。初期型星の噴出するジェットの寿命は短くとも、それによって作られる構造は継続するのか?それともジェットの寿命が長いのでしょうか?
星雲の南西部分に見えている、反射星雲はGN 03.25.6です。この星雲を照らしている南端の恒星はYSOです。周囲に見える赤い星のほとんどがYSOとして分類されています。
この領域、非常に濃厚な分子雲に覆われているように見えますが、77′ x 51′角の画像西北端(右上)には系外銀河が見えています。天の川銀河の銀河面から離れた位置にあることと、分子雲の厚みがそう大きくはないのかもしれません。カリフォルニア星雲を含むペルセウス座の分子雲は、オリオン座A分子雲に匹敵する質量と大きさを持つという研究がありますが、はて?ちょっと疑問です。
広角カメラの画像には、NGC 1333の近くに見える、我々の小望遠鏡でも観測できそうな反射星雲をマークしました。
ペルセウス座南部 Per OB2星群付近 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), フィルター無し, ISO3200, 120s x 16=32分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/11/05, +5.0℃, 東御市・観測所 ↑N
ペルセウス座南部からおうし座にかけて、太陽系から近い(1,500光年)距離にある大きな分子雲の広がっている領域です。大きなHII領域はSh 2-220(カリフォルニア星雲)しかありませんが、小さなHII領域、反射星雲、反射分子雲が点在していて20〜40cmの望遠鏡には面白い対象がたくさんあります。
How they name all the stars and objects. Pretty cool.