IC 4628 (RCW 116・散光星雲・HII領域・さそり座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (新改造), ISO12800, 30s x 45=23m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/04/10, 02h 45m, -1.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77 ′ x 51 ′ ↑ N
IC 4628 周辺 (さそり座)
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), HEUIB-II, ISO3200, 90s x 16= 24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/04/10, 02h 45m, -1.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N
IC 4628(RCW 116・散光星雲), 明るさ:–, 大きさ: 30′x15′, 分類: HII, RA 16h 59m 40.0s DEC -40d 11m 24s (J2000.0)
星雲名称について:さそり座の尻尾の付け根付近にある大きく明るい散光星雲です。便宜上IC 4628と呼んでいますが、IC カタログは眼視観測を元にしたカタログでドレイヤーによると「暗い、非常に大きい、東西に延びている、拡散している」とし、その位置を星雲のやや西側として記録しています。おそらくこの星雲を観測したのだろうとされていますが、Simbad等でIC 4628を検索しても= Star HD 152723(この星雲を電離させているO型星の一つ) が示されるだけで星雲のデータは出てきません。南天のHII領域のカタログRCW カタログでは、RCW 116ですが、ややこしいことにこれはより大きなRCW 113の中に含まれています。同じく南天の散光星雲カタログGumカタログではGum 56です。
IC 4628(RCW 116)星雲は、その周りにあるトランプラー24星団(Tr 24)によって電離発光しています。この位置にはさそり座OB1星群とそれを囲む拡散した大きな星雲RCW 113があり、RCW 116はその中に含まれています。RCW 116, 113の周辺にはさそり座OB1星群の恒星と赤外線星団がありそれらが複合してこの領域を電離発光させているのでしょう。
日本からは南に低く撮影対象としては難儀そうな星雲です。しかし実際に撮影してみると元が明るいので思いのほか写ります。ノーマルカメラではピンク色に写るので、OIIIもしくはHβ輝線も強いのかも知れません。機会があればフィルターを変えて撮影してみたい対象です。
(参照:galaxymap.org rcw/116、Celestial Atlas http://cseligman.com/text/atlas/ic46.htm#ic4628)
さそり座尾部 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/06/16, +14.0℃, 東御市・観測所 ↑N
2021春シーズンはマイナーで小さな銀河ばかり撮影していて、ブログを見ている人は飽きたことでしょう。私も飽きました。やっと派手な夏の星雲星団に突入できてうれしいです。
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