NGC 3067, 3C 232(銀河・クエーサー・しし座)

NGC 3067(銀河)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (新改造), ISO12800, 30s x 18=9m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/03/14, 21h 10m, -3.0℃, 東御市 / 観測所
視野角: 52 ′ x 35 ′ ↑ N

NGC 3067(銀河)明るさ:12.6g mag, 大きさ:2.44′ x 0.83′, 分類:SAB(s)ab? HII, z 0.004841, 推定距離:約7千7百万光年(NED), RA 09h58m21.080s DEC +32d22m11.60s (J2000.0)

3C 232(電波源・クエーサー)明るさ:15.78〜V mag, 大きさ:-.-′ x -.-′, 分類:Opt.var. Sy1.8, z 0.530615, 推定距離:約50億9千7百万光年(NED), RA 09h58m20.9496s DEC +32d24m02.209s (J2000.0)
視野角:  8′ x 5′ ↑ N

NGC 3067は、表面輝度の高いHIIタイプの活性銀河核を持つ渦状銀河とされています。しかし拡大画像を見ると渦状銀河とは思えない姿をしています。銀河の東側に見える暗い部分は、パンスターズからの写真を見ると非常に乱れたダストの帯が幾重にも重なっている姿であり、右に見える暗い部分のダストと不連続に繫がっているようです。銀河の中心核は不明瞭で暗くやや西寄りにあります。東寄り上方に見える明るい点は核ではなく非常に明るい星団雲です。
活性銀河核の存在やその異様な姿から、他銀河との干渉合併が疑われますが周囲に対象となる銀河は存在せず、おそらくすでに小銀河との合併を完了して間もない姿なのでしょう。

3C 232は電波源の名前です。クエーサーとしての番号は、QSO B0955+3238であり、約51億光年のかなたにある天体とされます。1970〜80年代に明るい銀河NGC 3067とのペアとして注目され、明るい銀河の近くに3Cカタログのクエーサーが多く存在することの統計的な証拠、近くの銀河による吸収線が見られるクエーサーの一つとされました。しかしその後のハッブル宇宙望遠鏡による分光観測などで3C 232に見られる吸収線は、NGC 3067ではなく天の川銀河起源である可能性が高いことが判明しています。(2005 ApJ, KEENEY B.A., MOMJIAN E., STOCKE J.T.et. al)

活動銀河核を持つ銀河の研究が進んで、現在ではクエーサーは、遠方にある活動銀河核を持つ銀河の一種とされるようになってきました。3C 232もsimbadでは、代表名Ton 469 セイファート1の銀河と表記されています。

こじし座〜しし座  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/03/14, -3.0℃, 東御市・観測所 ↑N

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