NGC 1084(銀河・エリダヌス座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (新改造), ISO12800, 30s x 23=12m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/10/20, 00h 02m, +4.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 52 ′ x 35 ′ ↑ N
NGC 1084(銀河)明るさ:11.6g mag, 大きさ:3.3′ x 1.2′, 分類:SA(s)c HII , z 0.004707, LGG 071, 推定距離:5,300万光年(NED), RA 02h45m59.908s DEC -07d34m42.48s (J2000.0), 視野角: 8′ x 5′ ↑ N
NGC 1084は、エリダヌス座にある小さいけれど表面輝度の高い明るい銀河です。画像を見るとすぐにわかるように赤い星形成領域と青い星団雲が銀河腕の中に多数存在し活発な星形成を行っているであろうことが予測されます。この中のいくつかの複合体の星形成率は、0.5M☉/yr(年間、太陽質量の5,000万個分)と高く、年齢は300〜650万年と推定されています(RAMYA S.他 2007)。現在の星形成は活発ではあるが、スターバースト銀河に分類されるほどには高くないとされ、ガスに富む小銀河の合体により、過去4,000万年間に断続的に小さなスターバーストが起きたと推定されています。
活発な星形成を裏付けるように、NGC 1084にはこれまでに5個の超新星が発見されています。1963P (mag.14)、1996an (Type II, mag.14)、1998dl (Type II, mag.16)、2009H (Type II, mag.17)、2012ec (Type IIP, mag.14,5) 。
この銀河は、LGG 71銀河グループに所属し、NGC 991, NGC 1022, NGC 1051, NGC 1035, NGC 1047, NGC 1052, NGC 1042, NGC 1110, NGC 988, NGC 1140 と同じグループであるとされます。(銀河グループの分類は不確定な要素が多いので確定ではありません。)
天文アマチュア的に面白そうなのは、この銀河の西側には淡いハロのような物が大きく広がっていることがかすかに確認できることです。これは、過去の小銀河を併合した残痕、恒星ストリームかもしれません。長時間露出で確認してみたい対象です。
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