Sh 2-216(惑星状星雲・ペルセウス座)
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), QBPフィルター, ISO6400, 90s x 20= 30m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/12/17, 23h 34m, -6.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N
Sh 2-216 (惑星状星雲), 明るさ:–, 大きさ: 80′, 分類: PN, RA 04h 44m 56.9s DEC +46d 49m 15s (J2000.0)
Sh 2-216は、シャープレスによって発見されシャープレスカタログに淡く大きな(80’)H II領域として登録されました。その後1980年代に、分光観測により禁制線と惑星状星雲に似た性質が発見され、Reynolds (1985)によって低い膨張率の非常に古い惑星状星雲であることが判明しましたが、この星雲を励起する中心星は同定できませんでした。
Sh 2-216の中心星 ALS 8032 (惑星状星雲・白色矮星・ペルセウス座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (新改造), ISO12800, 30s x 19=9.5m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/01/04, 23h 42m, -3.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77 ′ x 51 ′ ↑ N
ALS 8032 (白色矮星・ペルセウス座), 視野角: 19′ x 13′ ↑ N
Sh 2-216の中心星は、その中心よりかなり東によった位置にあるALS 8032というDAO型白色矮星であることが判り、低離心率の円盤軌道を持っていて45,000年前に惑星状星雲の中心から離脱した(Kerberら(2004))とされます。白色矮星ALS 8032までの距離は129 pc(420光年)であり、既知の惑星状星雲の中で最も近い星雲であるとされました。
ただし、Rauchら(2007)によると、分光学的な距離は、224+46-58pc、視差距離は、129+6-5pcと説明のつかない不一致があるとしています。Sh 2-216は、周辺の星間雲の影響を受けているためその膨張率が過去も同じであったかどうかは定かではありません。地球に最も近く非常に古い星雲と説明されることの多い星雲ですが、断定はできないようです。
ペルセウス座〜ぎょしゃ座 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), フィルターなし、Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/10/20, +6.0℃, 東御市・観測所 ↑N
<以下過去の投稿>
Sh 2-216(惑星状星雲・ペルセウス座)
Sh 2-216(惑星状星雲), 光度:— mag, 直径:80′, 分類:p
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 16= 24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/11 -7℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
Sh 2-207 – 212付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(100mm f4), Pentax K5IIs(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/11, -7℃, 東御市・観測所
視野角: 13.5° x 9.5° ↑N
大きく淡い惑星状星雲です。せっかく24分露出したのですが視野中心からずれてしまった上に薄雲も出て恒星がにじんでしまいました。星雲はよく写っていてもったいないので掲載しますが、来シーズン再挑戦することとしましょう。
Sh 2-216(惑星状星雲・ペルセウス座)
投稿日:2017/02/25
視野角:4.2° x 2.8° ↑N
Sh 2-216(惑星状星雲), 光度:— mag, 直径:80′, 分類:p
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II
ISO3200, 90s x 7, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/01/04 -3℃ 東御市・観測所
視野角:80′ x 50’↑N
Sh 2-216(惑星状星雲), 光度:— mag, 直径:80′, 分類:p
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造)フルサイズ
ISO12800, 30s x 16, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/01/04 -3℃ 東御市・観測所
Sh 2-216は視直径が80分もある惑星状星雲です。非常に淡い星雲ですが広角カメラ(FSQ85+K70)ではほぼ円形に広がっている姿がわかります。1500mm(α7s)では明るいリム部分がかろうじて写る程度です。地球から近い距離にあることと非常に古い星雲のためこのように広がった姿で見えるのでしょう。K-70に使用されているSony製のCMOSセンサーはよく淡いHαを拾ってくれます、一世代前のカメラではこの星雲の淡い部分はお手上げでした。このセンサーのフルサイズ版はPentax K-1, Nikon D810aで使用されているはずです。最新受光素子はSonyが一歩リードでしょうか。