NGC 7727, NGC 7724(銀河・みずがめ座)

NGC 7727, 7724(銀河・みずがめ座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (新改造), ISO12800, 30s x 23=12m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/10/20, 21h 20m, +6.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 52 ′ x 35 ′ ↑ N

NGC 7727(Arp 222・銀河)明るさ:11.5 mag, 大きさ:4.7′ x 3.5′, 分類:SAB(s)a pec , z 0.006231, LGG 480, RA 23h39m53.72s DEC -12d17m34.0s (J2000.0), 視野角: 12′ x 8′ ↑N

NGC 7727は、距離約7,000万光年の一見して乱れた渦巻がわかる銀河でArp特異銀河カタログでは、Arp 222「漠然とした渦巻腕を持つ銀河」に分類されています。この銀河の中心核は、早くから地上の大型望遠鏡による観測でも2つあるように見えていましたが、天の川の前景星とされて見落とされていました。しかしSandage & Bedke (1994)は、NGC 7727の主核から3分ほど離れた位置にある恒星状天体は合併中の銀河の核(第2の核)ではないか?と指摘しました。しかし、いままで多重核銀河とされた物の多くが、見かけ上2つの銀河が重なって見えている場合が多く、また地上からの観測では分解能が足りず第2の核なのか恒星なのかの判別はつきませんでした。

NGC 7727とその第2核の地上画像とHST/WFPC2画像。(a)Carnegie Atlas of Galaxies (Sandage & Bedke 1994)から転載したHale 5m望遠鏡の写真。(b) HST/WFPC2の画像のうち、VとIの部分をHLAでカラー化したもの。赤枠は次の図で拡大された銀河の中心部を示している。(c) VとIの画像をカラー画像に変換したもの。NGC 7727の明るい中心部にある渦巻き状のダストレーンと、主核の3.64′北西にある青みがかったやや細長い第2核に注目。
(図と解説は、SCHWEIZER F., SEITZER P., WHITMORE B.C.et. al The second nucleus of NGC 7727: direct evidence for the formation and evolution of an ultracompact dwarf galaxy. 2018ApJ…853…54S からの転載です。)

SCHWEIZER F. (2018)らは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の画像とロングスリット・スペクトルを含む観測からNGC 7727は、その中心に480pc離れた異なる性質を持つ2つの核を持つことを明らかにしました。
主核は銀河の光度分布に滑らかにフィットし赤く不活性であり、第2の核は非常にコンパクトで、スターバースト後のスペクトルの特徴を示します。第2の核は、ガスが豊富な渦状銀河(伴銀河)が親銀河(NGC 7727)の潮汐力によってガスと物質を引き剥がされて形成された大質量の超小型矮小銀河(UCD)です。この旧伴銀河の初期質量はNGC 7727の半分以下であったと推定され、2つの銀河の合体は銀河の合体としては小規模なもので長い時間をかけて合体は進み、旧伴銀河は消滅し、残されたUCDはおそらく非常に偏心した軌道を回っています。と、しています。

*ハッブル宇宙望遠鏡による画像と自身の撮像画像から米国のマチュア天文家Rick Johnson氏は、第2の核と合体について示唆に富んだ指摘をしていました。https://images.mantrapskies.com/catalog/ARP-GALAXIES/ARP222-NGC7727-NGC7724/index.htm

NGC 7724(銀河)明るさ:13.9 mag, 大きさ:1.4′ x 1.0′, 分類:(R’)SB(r)b pec? , z 0.006428, LGG 480, RA 23h39m07.16s DEC -12d13m26.6s (J2000.0), 視野角: 12′ x 8′ ↑N

NGC 7724は、NGC 7723, NGC 7727からなる小銀河グループのメンバーです。NGC 7727の近傍にあり、距離もほとんど同じ位置にありますが、相互作用の証拠は見えずおそらく相互作用はしていないとされています。

みずがめ座〜くじら座  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), フィルター無し, ISO3200, 90s x 14=21分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/10/20, +6.0℃, 東御市・観測所 ↑N

UGCA 444(WLM)は局所銀河群の端に存在する明るい不規則銀河です。

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