Sh 2-172 (散光星雲・カシオペア座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, QBPフィルター, Sony α7s (新改造), ISO25600, 30s x 45=24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, 22h 41m, +2.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77 ′ x 51 ′ ↑ N
Sh 2-172 (散光星雲・カシオペア座), 明るさ:–mag, 大きさ: 1′, 分類: HII?, RA 00h 15m 32.2s DEC +61d 15m 21s (J2000.0), 視野角: 19′ x 13 ′ ↑ N
Russeil(2007A&A…470..161R)らによれば、Sh 2-172、Sh 2-173、Sh 2-177を1つの星形成領域にまとめ、Sh 2-172については距離がわかっていないとコメントしています。(galaxymap.org)
シャープレスカタログ Sh 2-172は、赤外線星団 [BDS2003] をホストとするHII領域(Bica, E. 他2003)などとされていますが、可視光の写真からはどう見ても単純なHII領域のようには見えません。2つの星雲のそれぞれの中心にある恒星の光を反射する反射星雲とHII領域が混在している姿のように見えます。
WISE Catalog of Galactic H ii regions2 (Anderson et al. 2014) によると、H II領域 Sh2-165, Sh2-168, Sh2-169, Sh2-172 の放射速度は -42.6 ~ -47.9 km s-1 であり、これは GS118+01-44 が検出された放射速度と一致しています。これらのH II領域とGS118+01-44との平面的な位置関係や速度の関係から、これらの構造が関連している可能性を否定できません。(SUAD L.A., CICHOWOLSKI S., NORIEGA-CRESPO A.et. al 2016 A&A) としています。
Sh 2-172は、大きな分子雲殻の狭間にあるようでSh 2-172、Sh 2-173、Sh 2-177を一つの星形成領域とするのは難しそうです。
Sh 2-172とその周辺
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), LPS-Dフィルター, ISO3200, 90s x 16= 24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, 22h 41m, +2.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N
カシオペア座の天の川の中にあるので、周囲には多数の散開星団があります。Sh 2-173の東、NGC 103とNGC 136の中間ぐらいの位置に、HII領域と思われるものが見えていますが、おそらく無名でSimbadにも掲載はありません。
カシオペア座 東部
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N
カシオペア座 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), フィルター無し, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/10/19, +5.0℃, 東御市・観測所 ↑N
ケフェウス座・カシオペア座境界の Cep OB群 と Cas OB群
ケフェウス座・カシオペア座 境界 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N