Sh 2-132(散光星雲・ケフェウス座)

Sh 2-132 (散光星雲・ケフェウス座)中心付近
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, QBPフィルター, Sony α7s (新改造), ISO25600, 30s x 45=24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, 21h 08m, +2.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77 ′ x 51 ′ ↑ N

Sh 2-132(散光星雲・ケフェウス座)と周辺の星団
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), LPS-Dフィルター, ISO3200, 90s x 16= 24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, 21h 08m, +2.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N
*Teutsch 127星団は、Sh 2-132の中心にあるため位置だけをマークしてあります。

Sh 2-132 (散光星雲・ケフェウス座), 明るさ:–mag, 大きさ: 90′, 分類: HII(WR), RA 22h 18m 47.0s DEC +56d 08m 05s (J2000.0)

Sh 2-132複合体は、太陽系からの距離約2.7 Kpc の位置にあり、ケフェウス座OB1群のWR 152とWR 153abの2個のウォルフライエ星を含んでいます。したがってこの星雲は近くにあるSh 2-134や131を含むケフェウス座バブル(距離800 pc)とは関連しない星雲です。
WR 153abは、星雲の最も明るい中心領域にある散開星団Teutsch 127のすぐ西側にあります。WR 152は、約30分ほど南西に下がった位置にあります。WR 152の周辺はOIII輝線が強くバンドパスフィルターを使用してカラーで撮影すると緑色に写ります、1500mmの画像右下にその片鱗が見えています。広角カメラの画像はフィルターの特性でOIIIの領域が不明瞭でわかりません、残念、次回のお題としておきましょう。


Teutsch 127とWR153ab
上RGB、下Gチャンネル 視野角: 12 ′ x 8 ′ ↑ N
SAURIN T.A., BICA E., BONATTO C.(2010, MNRAS)は、Sh 2-132星雲中の埋没した星団を調べ新たに4つの星団を発見したとしています。そのうちの2つSBB1とSBB2は散開星団Teutsch 127とWR 153abの近傍にあります。この領域を拡大して位置を同定してみました。
Hαの星雲を消すために、Gチャンネルだけの画像を取り出しました。SBB1はBバンドでは見えなくなるようで、Gチャンネル画像では不明瞭でした。SBB2は可視光でもはっきりわかります。SBB2は、南西に向かってバウ構造があるとされていますがこの星雲の場合は可視光でははっきりしませんでした。

Sh 2-132周辺 
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N

STC社のアストロナイトスケープフィルターを使用してみました。このフィルターありがたいことにPentax用のクリップオンタイプもあるのでレンズを選びません。無改造のK5IIsと組み合わせるとほどよく赤い星雲を強調してくれます。

ケフェウス座南西部  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N

<以下2021/06/19 追記>

Sh 2-132(散光星雲・ケフェウス座)

Sh 2-132 (散光星雲・ケフェウス座)中心付近
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, QBPフィルター, Sony α7s (新改造), ISO25600, 30s x 32=16m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/12/05, 20h 39m, +0.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77 ′ x 51 ′ ↑ N

Sh 2-132(散光星雲)とその周辺
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), QBPフィルター, ISO6400, 120s x 16= 32m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/12/05, 20h 39m, +0.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N

Sh 2-132 (散光星雲・ケフェウス座), 明るさ:–mag, 大きさ: 90′, 分類: HII(WR), RA 22h 18m 47.0s DEC +56d 08m 05s (J2000.0)

Sh 2-132複合体は、太陽系からの距離約2.7 Kpc の位置にあり、ケフェウス座OB1星群に所属するとされるWR 152とWR 153abの約30分ほど離れた位置にある2個のウォルフライエ星を含んでいます。

今回の撮影ではHα、OIII付近だけを透過するQBPバンドパスフィルターを使用しました。そのためWR 153周辺とWR 152周辺の星雲の違いがよくわかるようになりました。WR 152周辺は、直径約17分の環状星雲と36分の環状星雲に取り囲まれた二重構造になっています。内側の環状星雲は外側よりもOIII輝線が強く緑色に見え、外側はややHα輝線が強いためか赤色に見えます。一方WR 153abは、星雲のHαが最も強い赤い領域にあります。この星の周辺には複数のOB星を内包する星団があり、おそらくそれらの星が主に星雲を励起していてWR 153は補助的な存在のようです。(これらの星団については、前回の記事に書きました。)
このように見てくると、Sh 2-132は2つの異なる星雲のように見えますが2つのウォルフライエ星は、近い距離にあり一つの星雲であることを否定しないとされています。

ウォルフライエ星の周りにできる星雲は、OIIIが強い物とそうではないものがあります。この違いはどこから来るのでしょうか?Joy N. Heckathorn ら(1982 ApJ)によれば初期のWN型星を取り巻く星雲は、Ha + [NII] よりも [O III] で明るく、後期のWN星を取り巻く星雲は [O III] よりも Ha + [N II] で明るくなる傾向がある。としています。が、そのメカニズムについてはまだ解明されていないようです。

Sh 2-132(散光星雲)周辺
Pentax  DFA70-200f2.8(200mm f2.8), Pentax K-5IIs (ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 120s x 16= 32m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/12/05, 20h 39m, +0.0℃, 東御市 / 観測所 ↑N

Pentaxのこのレンズは、200mmf2.8開放でも星像は乱れず評判も良いレンズです。でも星雲の写りが今一歩なのは何でだろう?

ケフェウス座・カシオペア座境界の Cep OB群 と Cas OB群

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