Sh 2-115, 116(散光星雲・惑星状星雲?・はくちょう座)

Sh 2-115, 116(散光星雲・惑星状星雲・はくちょう座)
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), HEUIB-II, ISO3200, 90s x 16= 24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/13, 20h 46m, +4.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N

Sh 2-115 明るさ:–mag, 大きさ: 50′, 分類: HII, RA 20h 34m 33.0s DEC +46d 52m 40s (J2000.0)

LS III +46 12は、バークレー90という散開星団の一部です。BD+46 2972 は、はるかに遠く (3400 PC) にあるため、この星雲をイオン化する可能性は低いと考えられます。バークレー90を取り巻く雲 (その一部は Sh 2-115 として見えています) は、4400 個の太陽質量のガスと塵を含み、長さは約 30 PC です。星団と星雲は2300pcの距離にあります。( Harten, R. & Felli, M. (1980))

Sh 2-115は、Be 90(バークレー90)という天文学的に重要な生まれたての散開星団を内包するHII領域です。Be 90は、天の川銀河の中で最も重い恒星系の一つLS III+46.11を含むコンパクトな(半径2分角ほど)星団で、星雲の30分角ほどの空洞のごく一部を占めています。星団までの距離は3.5±0.5Kpcと測定されました。(MARCO A., NEGUERUELA I. The little-studied cluster Berkeley 90 – III. Cluster parameters. 2017 MNRAS)

最新の研究では、星雲と星団までの距離は、3,500pc前後となっているようですから、Sh 2-115星雲の電離星は、BD+46 2972を含む複数あるのかも知れません。

Sh 2-116 = Abell 71 明るさ:–mag, 大きさ: 2′, 分類: PN?, RA 20h 32m 18.6s DEC +47d 21m 25s (J2000.0)

惑星状星雲Abell 71と呼ばれることが多いが、1991年のParis Pismisらの研究により、この天体はHII領域であると結論づけられた。不思議なことに、この研究は他のプロの天文学者には見落とされていたようで、Abell 71は今でも惑星状星雲のリストに掲載されている。(galaxymap.org)

現在(2021年)でも、Simbadでは、PN A66 71 — Planetary Nebula とされています。確かに、この星雲の周囲の恒星を調べても惑星状星雲の中心星となる白色矮星は見当たりません。A catalogue of integrated H{alpha} fluxes for 1258 Galactic planetary nebulae. 2013 MNRAS. によれば、惑星状星雲に分類され、惑星状星雲として過去に登録されていたが異なっていた星雲のリストにも入っていません。怪しいけれど、他の電離星雲である確たる証拠は無いということでしょうか。

はくちょう座北部  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/08/18, +20.0℃, 東御市・観測所 ↑N

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