Sh 2-103(NGC 6960・網状星雲・超新星残骸・はくちょう座)

NGC 6960(超新星残骸・はくちょう座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, QBP, Sony α7s (新改造), ISO25600, 30s x 45=24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, 19h 05m, +2.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 77 ′ x 51 ′ ↑ N

NGC 6960は、Sh 2-103・超新星残骸、網状星雲の西側円弧の一部です。NGC 6960の中心にある4等星の輝星は、52 Cygで地球からの距離は63.1pcと網状星雲(500〜1000pc)よりはるか手前にある星雲とは無関係の恒星です。今回はQBPフィルターを併用してOIIIとHαの輝線の分離がよくなるように撮影してみました。(分離が見やすいように赤の色調は調整しました。)

RチャンネルとGチャンネルの画像
フィルター改造したデジタル一眼カメラにQBPフィルターを併用すると、ほぼ、Gチャンネル=OIII, Rチャンネル=Hαとなります。2つの輝線星雲の分布の違いが一目瞭然にわかり、星雲のフィラメント部分は強いOIII輝線で光っていることがわかります。カラーデジタル一眼カメラなら2つの波長を1回の露出で撮影できるのでこういう用途には便利です。ところで、フィラメント部分はなぜOIII輝線が強いのでしょう?

網状星雲までの距離、散光星雲までの距離は悩ましい問題です。距離が確定しないと大きさも年齢もわかりません。恒星であれば年周視差等でその距離を推定できますが星雲はそれもできません。
網状星雲のこれまでの推定距離は、1200光年〜5800光年とされてきましたが天体の直接観測により2400光年とされている。(en.wikipediaより)としていますが、BLAIR W.P.他(2009ApJ…692..335B)によると、超新星残骸の背後にある星を遠紫外分光観測衛星FUSEで観測し、星までの距離は、576±61 PC(約1,900光年)と推定され、はくちょう座ループまでの距離の上限値が得られた、としています。一方、FESEN R.A.他(2018MNRAS.475.3996F)は、超新星爆発の衝撃波によって放出物質が影響を受けたと思われる赤色巨星を調べ網状星雲までの距離を1.0 ± 0.2 kpc(約3,300光年)と推定してます。
距離が正確には推定できないので、大きさも年齢も膨張速度も今のところ大きな誤差を含むと憶えておきましょう。

Sh 2-103(超新星残骸・網状星雲・はくちょう座)
TS FSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70 (改造), LPS-D, ISO3200, 90s x 16= 24m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, 20h 11m, +2.0℃, 東御市 / 観測所, 視野角: 4.2° x 2.8°(広角カメラ), ↑N

対光害フィルターLPS-Dを併用しましたが、星雲の写りが悪くなりました。観測地の空と機材にはつけない方がいいようです。

はくちょう座東部  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/08/18, +20.0℃, 東御市・観測所 ↑N

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