M 80(NGC 6093・球状星団・さそり座)

M80(NGC 6093Globular Cluster・Scorpius
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 32=16m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/04/23, 01h 18m, +1.0℃, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 52 ′ x 35 ′ ↑ N

M80(NGC 6093・Globular Cluster・Scorpius)Mag:7.9 mag, Size:10.0′, Class:GC,  RA 16h17m02.41s DEC -22d58m33.9s (J2000.0)
視野角: 12′ x 8′ ↑N

M 80(NGC 6093)は、太陽系からの距離32,600光年、見かけの大きさ10分角、実際の大きさは96光年の球状星団です。推定年齢は125億4000万年、密度の分類はIIで、天の川銀河の中では最も密度の高い球状星団の一つです。

M80の中心部では密度が高いために、内部の恒星は近隣の星と衝突や相互作用を起こし、外殻を剥ぎ取られ青く見える迷走星が多数存在しています。
DIEBALL A.(2010 ApJ)らによると、ハッブル宇宙望遠鏡の高性能サーベイ用カメラを用いて、M80 のコア領域の遠紫外(FUV)と近紫外(NUV)の観測を行いました。
青い迷走星は最も中心に集中している星で、典型的な青い迷走星の質量は約1.2M☉であることがわかりました。しかし、意外なことに、暗い青い迷走星は明るい迷走星よりも中心に集中しており、このことは、一部の青い迷走星は形成中に重力的相互作用による放出を受けた結果かもしれません。としています。

1860年にM80に新星が発見されました。これは球状星団で初めて出現した新星でした。T Scoという変光星の名称が与えられたこの新星は、目視で7.0等、絶対光度は-8.5等で、太陽の20万倍以上の明るさとなりピーク時には星団全体よりも明るくなりました。新星は、近接連星系の白色矮星に伴星からの降着物が貯まり核融合反応を起こし爆発することによって出現します、そのため一般的には時間をおいて反復して出現します。
DIEBALL A.(2010 ApJ)らによるとコアにある既知のX線源の大部分が遠紫外で明るい星であることも確認されました。これらのFUV天体の一つは、FUV観測時に爆発して明るくなっていた矮小新星である可能性が高い。この天体は、西暦1860年の新星(T Sco)と一致する位置にあります。位置、X線、紫外線の特徴から、この星系はほぼ間違いなく新星爆発を起こした連星系であると考えられています。X線源の半径方向の分布から、質量は1M☉以上であることが示唆されています。としています。

(参照:A far-ultraviolet survey of M80: X-ray source counterparts, strange blue stragglers, and the recovery of nova T Sco. DIEBALL A., LONG K.S., KNIGGE C.et. al. 2010 ApJ )(参照:https://www.messier-objects.com/messier-80/)

さそり座頭部 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(70mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/03/19, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N

 

 

 

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