M 101(NGC 5457・銀河・おおぐま座)

M 101 (NGC 5457・Galaxy・Ursa Major)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 120=68m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/24+03/21+04/25, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 52 ′ x 35 ′ ↑ N

M 101 (NGC 5457), 光度:8.3 mag, 直径:28.8′ x  26.9′, 分類:SAB(rs)cd HII , z 0.000804, LGG 371, RA 14h 03m 12.5441s  DEC +54d 20m 56.220s (J2000.0)
視野角: 19′ x 13′ ↑N

今シーズンのM 101は、Hα強調フィルターで撮影した3日分の画像を合成して合計68分露出相当になっています。光学系の調整(接眼部の光軸)と30秒露出 x 120コマの画像からシーイングの悪いコマを極力排除した効果でいつもよりは淡い構造が見えると共に解像度も上がったようです。
撮影を分割して合成すると、天体高度の高い位置で撮影したものだけで合成できシンチレーションの影響を受けにくくなります。そのかわり対象天体の位置をなるべく正確に視野に合わせておかないと合成が上手くいきません。特にニュートン式反射用フラットナーは曲者で像面は平坦ですが、歪曲収差があるので対象がずれていると、中心で合わせても周辺では画像がずれてしまいます(視野回転では補正できません)。今回は左上の視野が少しずれています、次回からは注意して撮像することとしましょう。

左:THE H II REGIONS OF M101. I. AN ATLAS OF 1264 EMISSION REGIONS  より
右:今回撮像画像の同領域部

SDSS9 のカラー画像

THE H II REGIONS OF M101. I. AN ATLAS OF 1264 EMISSION REGIONS. (Paul W. Hodge, ASJ 73:661-670, 1990 August. )に掲載されたM101のHII領域図と今回撮影画像とを比較してみました。1990年に発表されたM101のHII領域図は、キットピーク天文台の2.1mと0.9m望遠鏡と当時最新のCCDとI.I.光電子倍増管の組み合わせでそれまでの約3倍のHII領域1264個を検出したとするものです。これと今回の画像の同視野を比較すると、HII領域図に掲載されているHII領域はすべて確認できます。可視光領域画像の観測では0.3m+市販デジタルカメラでも2.1m+30年前の最新機材なみの観測はできるということでしょう。
同じ領域を最新SDSS9のカラー画像と比較すると、解像度はまったく歯が立ちませんが淡く広がった対象は互角かそれ以上に検出可能なようです。

市販のデジタルカメラの性能はここ10年で急激に上がってきており、可視光領域の画像を対象とするものであれば、プロの少し古い機材を凌駕する性能となっています。30年前はまったく比較にならなかったプロとアマの機材性能の差は、地上からの可視光画像を対象とする分野ではデジタル機材の進歩でかなり近づいているともいえるようです。もっとも使う側にそのような意識がなければ宝の持ち腐れではありますが。米マックスプランク研究所は、これらの点に注目してより淡い矮小銀河の抽出や銀河の合併痕の研究にアマチュアと連携して成果を上げています。

おおぐま座 M101周辺  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/05/04, +7℃, 東御市・観測所 ↑N

 

<以下過去の投稿>

M 101(NGC 5457・回転花火銀河・銀河・おおぐま座)

NGC 5457(M101, 銀河), 光度:7.9mag, 直径:28.8′ x 26.9′, 分類:Sc
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, フィルター無し, Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ, ISO12800, 30s x 22, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/03/29, 0℃, 東御市・観測所, 視野角: 54′ x 36′  ↑N

NGC 5457(M101, 銀河), 光度:7.9mag, 直径:28.8′ x 26.9′, 分類:Sc
NGC 5422, 光度:11.9mag, 直径:3.9′ x 42″, 分類:S0-a
NGC 5473, 光度:11.5mag, 直径:2.2′ x 1.7′, 分類:E?
NGC 5474, 光度:10.8mag, 直径:4.7′ x 4.7, 分類:Sc
NGC 5477, 光度:14.0mag, 直径:1.6′ x 1.3′, 分類:Sm
NGC 5485, 光度:11.4mag, 直径:2.3′ x 1.9′, 分類:S0
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、フィルターなし, ISO3200, 90s x 8, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/03/29, 0℃, 東御市・観測所, 視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

春の銀河、最後は回転花火銀河M101で締めてもらいましょう。

 

M101(NGC 5457)(回転花火銀河・銀河・おおぐま座)

NGC5457(M101)-1604APSCNGC5457(M101銀河)7.90mag 28.5′ x 28.3’  SBc
BKP300 1500mm f5, MPCC-MK3,  Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ
ISO12800, 30s x 12, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII,  2016/04/12 東御市・観測所

M101は我々の所属する天の川銀河に似た渦状銀河ですが、大きさは70%ほど大きい銀河です。地球からの距離はおよそ2100万光年でその直径は17万光年ほどあります。チャンドラ衛星のX線画像を見ると、星の爆発、加熱したガス、ブラックホールに落ち込む物質、などによる熱くてもっとも活動的なエリアが明らかにされます。シュピッツアー赤外線望遠鏡では星が形成されている銀河の中でのダストの通路が示され、一方光学データは恒星からの光を探し出します。(NASA Chandra X-Ray, Spiral Galaxy M101 より)
http://www.nasa.gov/mission_pages/chandra/multimedia/spiral-galaxy-m101.html
リンクの画像は”quartet of galaxies”というプロとアマのコラボレーションでアマチュアの望遠鏡の光学(可視光)データを利用しているそうです。研究者がたくさんいればこそなのでしょうが銀河もアマチュアの観測(研究)対象になっていることに、さすが米国と感心してしまいました。

 

NGC5457(M101・おおぐま座・銀河)

M101-1503NGC5457 (M101)(おおぐま座) 9.6mag(V) 22.0′ x 22.0′  Sc
Sony α7s(新改造)フルサイズ  ISO16000 15秒 x 16枚加算平均 BKP300 1500mm f5 MPCC-MK3 160JP  2015/03/14

IRフィルター置換するとカラーバランスが大きく崩れ青い色が出なくなるのが心配でした。スターショップの新改造ではカスタムホワイトバランスが設定されて戻ってきます。その設定だけで大きな調整は必要無いようです。銀河の腕の色も良い感じです。今までフラットはステライメージのツールでごまかしていましたが、今回はフラット処理をしてみました。デジカメのフラット処理はやっかいですね、現像前に処理するとうまくいかず試行錯誤、後処理する方法で比較的簡便にやれる方法が見つかりました。後日、備忘録でまとめておこうと思います。上の画像はフルサイズでトリミングしていません4隅はTマウントでほぼ完全にケラレているのでTマウントのワイドマウント化を考えています。

M101-1503centerやっぱり銀河は大きくして見てみたいので *クリック拡大

 

NGC5457(M101), NGC5474

M101_1405NGC5457 (M101)(おおぐま座) 9.6mag(V) 22.0′ x 22.0′  Sc
LX200-20 f6.3レデュサー 1280mm
Pentax K5IIs ISO6400 3m x 4コマ(2014/05/03撮影 )
M101回転花火と最近は呼ばれることが多い銀河。腕の構造が見事、肉眼で見るのは困難だが写真にはよく写る、撮影向きの銀河。

NGC5474_1405NGC5474(おおぐま座) 11.4mag(V) 4.0′ x 2.9′  Sc
M101の伴星雲、極端に星雲中心部が偏芯している。偏芯はM101の中心方向なのでM101の重力の影響を受けてこうなっているのだろう。

 

 

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