NGC 4753(Galaxy・Virgo)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 23=11m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/03/21, 00h 19m, +0.0℃, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 52 ′ x 35 ′ ↑ N
NGC 4753(銀河)光度:10.9 mag, 直径:6.0′ x 2.8′, 分類:I0, z 0.003879, LGG 315, RA 12h52m22.11s DEC -01d11m58.9s (J2000.0)
視野角: 12′ x 8′ ↑N
NGC 4753は、約6,000万光年の距離にあるおとめ座IIグループの明るいレンズ状銀河ですが、上の写真でもわかるように普通のレンズ状銀河ではありません。核を囲む細いダストレーンが絡みつき複雑な形状をしながら細く長く東西に伸びています。
The remarkable twisted disk of NGC 4753 and the shapes of galactic halos. STEIMAN-CAMERON T.Y., KORMENDY J., DURISEN R.H. 1992 AJ. によれば、
S0 銀河 NGC 4753 の複雑なダストレーンは、差動歳差運動によって強くねじれた円盤と一致していることが示されました。このことから、もう一つの特異なS0銀河は、降着現象の結果として説明できることがわかりました。銀河のディスクの年齢は5億年〜10億年と推定。としています。
研究が発表された1992年時点では、ダストレーンの詳細もその広がりも今ほどには明確ではなく、すべてのダストレーンの形状を説明できるわけではないようです。
Caso, Juan PabloらによるNGC 4753の球状星団の研究(2015 MNRAS)によると、銀河の表面測光では、複雑な下層構造が明らかになった。表面の写真から平滑化された光モデルを引くと、ねじれたダストレーンやフィラメントに加えて、内側の歪んだ螺旋状の腕と外側の螺旋状の腕が一対現れます。また、NGC 4753 のもう一つの特徴は、2つのIa型超新星 (SN1965I と SN1983G) を観測していることです。このことから、球状星団 の中間年齢集団は、その構成要素の一つであると考えられます。これらのことから、NGC 4753 とその 球状星団の恒星 の特性は、1-3 億年前に起こったと考えられるごく最近の降着イベントや合併のシナリオに収束します。としています。
最新(2020年)のより深い画像(http://www.cielaustral.com/galerie/photo116f.jpg)を見ると、おそらく合併した銀河の腕の残痕らしき物が外周に見えています。俯瞰してみると2つの銀河が重なっているかのようにも見えることからも、ごく最近の降着イベントという説には説得力がありそうです。
「究極の奇妙な銀河を見たと思うたびに新しいのが出てくる」Rick Johnson さんのこの銀河についての感想。まったくもって同感です、次回は外周の合併残痕がわかるように撮像してみたいものです。
おとめ座B群銀河団(M49)の南 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/05/03, +6℃, 東御市・観測所 ↑N