NGC 4698(Galaxy・Virgo)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 23=11m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/03/20, 23h 50m, +0.0℃, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 52 ′ x 35 ′ ↑ N
NGC 4698(銀河)光度:11.5 mag, 直径:4.0′ x 2.5′, 分類:SA(s)ab;Sy2 LINER, z 0.003366, RA 12h48m22.907s DEC +08d29m14.58s (J2000.0)
視野角: 12′ x 8′ ↑N
NGC 4698は、おとめ座銀河団の南東端に位置する渦状銀河(SA)で、セイファート2の活動銀河核を持つ明るい銀河です。
画像を見ると、良く輝く銀河の中心核はボールのような構造をしているように見えます。これは、銀河の主ディスクに対して垂直に回転しているガスと星から形成されている核ディスクです。バルジは主ディスクから直交して分離して細長い形に見えます。(可視光でははっきりしませんが、PanSTARRS DR1 yバンドなどで見るとはっきりします。)これらの構造は、バルジが外部からガスを獲得した(他銀河を併合した)結果とするモデルが最も適合します。(参照:Polar bulges and polar nuclear discs: the case of NGC 4698. CORSINI E.M., MENDEZ-ABREU J., PASTORELLO N.et. al. 2012 MNRAS)
PanSTARRSの画像を参照すると、この銀河の周辺にも合併残痕らしき淡い構造が見えていますが、SDSS9の画像ではわかりません。SDSSの画像から恒星流を一網打尽する候補リストからも漏れているようです。
英語版Wikipediaのこの銀河の解説では、銀河の位置(おとめ座銀河団の北東端)と形態分類(棒渦状銀河)の記述がおかしいようです。銀河の一般的解説では信頼性の高い英語版Wikipediaでも、たまにはそんなこともあるんですねえ。(日本語版にはこの銀河の項目はありません。)
かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N