NGC 4651(Galaxy・Coma Berenices)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 23=12m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/24, 00h 19m, -2.0℃, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 52 ′ x 35 ′ ↑ N
NGC 4651(ARP 189・銀河)光度:11.4 mag, 直径:4.0′ x 2.6′, 分類:SA(rs)c LINER, z 0.002628, Arp 189, LGG 289, RA 12h43m42.63s DEC +16d23m36.2s (J2000.0)
NGC 4651は、ARPカタログではARP 189の細いフィラメントのある銀河に分類されています。この細いフィラメントは朝夕作用による恒星流で、小銀河(伴星雲)を吸収した時の恒星とガスの残痕です。その形は、傘のような形をしているために雨傘星雲の愛称があります。雨傘は他の銀河の同様な構造よりかなり明るく、わずか12分露出の上記画像でもその形を確認することができます。
Kinematics and simulations of the stellar stream in the halo of the Umbrella Galaxy. (FOSTER C., LUX H., ROMANOWSKY A.J.et. al. 2014 MNRAS) によれば、ストリーミングをN体シミュレーションでモデル化した結果、 周期が約3億5千万年で約40kpcの非常に偏心した軌道が示唆されました。これは、衛星が最近ディスクを通過したことを意味し、ホスト銀河に目に見える擾乱を引き起こした可能性がある。としています。雨傘の構造が明るく明瞭なのは、吸収された伴銀河が大きくストリームが形成されてから日がまだ浅いからかもしれません。
この銀河までの距離は他のおとめ座銀河団の銀河と同様、測定者によってばらつきが大きく正確には定まっていません。3,500万光年(APOD)、5,900万光年(NED 赤方偏移値からの推定)、7,400万光年(NED 非赤方偏移値からの推定中央値) 従っておとめ座銀河団には所属しているのでしょうが、グループ分類も定かではありません。
参照:Rick Johnson さんArpカタログのページ https://images.mantrapskies.com/catalog/ARP-GALAXIES/ARP189/index.htm
APOD http://apod.nasa.gov/apod/ap100415.html
かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N
NGC 4651は、かみのけ座、おとめ座境界近く、おとめ座銀河団中心に近い位置にあります。