NGC 4631, NGC 4656(銀河・りょうけん座)

NGC 4631, NGC 4656(Pair Galaxies・ Canes Venatici)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 45=23m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/24, 01h 58m, -2.0℃, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 67 ′ x 45 ′ ↑ N

NGC 4631(銀河)光度:9.8 mag, 直径:15.5′ x 2.7′, 分類:SB(s)d HII ,  z 0.002021,  ARP 281, LGG 291, RA 12h42m08.01s +32d32m29.4s (J2000.0)

NGC 4627(銀河)光度:13.1 mag, 直径:2.6′ x 1.8′, 分類:E4 pec ,  z 0.001808,
視野角: 約19′ x 13’ ↑N

NGC 4631は、クジラ銀河という愛称を持ち、地球から約3,000万光年の距離にあります。その中心部では激しい星形成領域があり大規模なスターバーストを起こしているために周囲の星間ダストは熱を帯びて発光しています。

クジラ銀河のすぐ上に見える矮小楕円銀河NGC 4627は、NGC 4631と相互作用を起こしているペアの銀河であり2つの銀河は特異銀河カタログのArp 281(分類は、二重銀河)という名称も持ちます。NGC 4631は、小伴星雲の併合とNGC 4627との重力相互作用によって引き起こされる高密度領域の生成によって、激しいスターバーストが起こっていると考えられています。

NGC 4656/7(銀河)光度:10.96 mag, 直径:12.9′ x –′, 分類:SB(s)m pec HII,  z 0.002155,  LGG 291, RA 12h43m57.73s +32d10m05.3s (J2000.0)
視野角: 約19′ x 13’ ↑N

釣り針のような形をしているNGC 4656は、針先の銀河NGC 4657と共にNGC 4631グループに所属するとされますが、この周囲の密集する銀河のグループ分類は混乱していて、カタログによってメンバーかなり異なります。

英語圏ではホッケースティックと呼ばれ、このような形になった理由は、NGC 4631との重力相互作用によるものとされています。(https://www.spacetelescope.org/images/potw1731a/)

この銀河の曲がった針先にある、NGC 4657を越えて北側にも大きく淡い構造が続いており、このことからNGC 4656とNGC 4631を結ぶ恒星ストリームの存在が当然疑われました。2014年 NGC 4631の周囲にMARTINEZ-DELGADOらによって恒星ストリームが発見されましたが、その位置はまったく想像していない位置でした。

A stellar tidal stream around the Whale galaxy, NGC 4631. MARTINEZ-DELGADO D., D’ONGHIA E., CHONIS T.S.et. al. 2015 The Astronomical Journal 150 116.

論文要旨から要約、
この画像は、40cmのロボット望遠鏡で撮像されたものです。恒星ストリームは2つの部分からなり、一つはNGC 4631とNGC 4656の間に広がる橋のような特徴のストリームSE、もう一つはNGC 4631ディスクの反対側に延びる密度の高いストリームNWです。これらのストリームはNGC 4631とNGC 4656の相互作用起源とは一致せず、NGC 4631単独の衛星銀河の合併痕であると思われます。NGC 4627がこのストリームの起源であることの可能性は排除できません。

もし見つかるとしたらNGC 4656の北東側淡い構造の延長線上であろう、と予想していたので驚きました。恒星ストリームの軌道はNGC 4631を周回する楕円軌道上にあるとのこと、見かけ上の位置はNGC 4656と接近しますがストリームはその影響を受けているようには見えません。2つの銀河の現在の位置は重力相互作用を起こせるほど近くはないのかもしれません。(ストリームの形成は比較的新しいだろうとされています。)

ストリームSEはこの領域を撮る時には撮像領域の中に必ず入る領域であり、NGC 4631とNGC 4656の間の淡いその存在はフラット画像のムラだろうということで処理してしまっていました。あなたもクジラ星雲近くの邪魔なムラとして消し去っていませんでしたか?自分の写真を確認して大きなクジラを釣り逃がした気分を分かち合ってみてください。

りょうけん座南部、かみのけ座境界の銀河  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(70mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

 

 

 

コメントを残す

コメントを投稿するには、以下のいずれかでログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中