M 106(NGC 4258・銀河・りょうけん座)近傍の銀河

M 106 (NGC 4258)(Galaxy・ Canes Venatici)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s (modification), ISO12800, 30s x 90=45m, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/05/13+2020/04/25, Tomi City / Observatory, Viewing angle: 77 ′ x 51 ′ ↑ N

M 106 (NGC 4258)(銀河)光度:8.4V mag, 直径:18.6′ x 7.2′, 分類:SAB(s)bc;LINER Sy1.9,  z 0.001494, LGG 290, RA 12h18m57.5046s DEC +47d18m14.303s (J2000.0)
距離 : 2,900万光年

M 106銀河の近傍にある小銀河からM106の伴銀河の可能性のありそうな物をピックアップしてみました。

NGC 4248(銀河)光度:13.2g mag, 直径:2.9′ x 0.9′, 分類:I0 sp HII,  z 0.001614,   LGG 290, RA 12h17m49.847s DEC +47d24m33.11s (J2000.0)
視野角: 約8′ x 5’ ↑N
距離 : 3,100万光年

LGG 290 (M106)グループに所属し、赤方偏移値からもM106の伴銀河に間違いないでしょう。M106の北側外縁部のディスクが乱れているのはおそらくこの銀河との重力干渉の結果でしょう。形態分類は不規則レンズ状とされていて、ハッブルの画像を見るとダストの帯にかつては渦状銀河であった痕跡が残っているようです。

UGC 7356(銀河)光度:17. mag, 直径:0.9′ x 0.9′, 分類:dE; N,  z 0.000907,  LGG 290, RA 12h19m09.390s DEC +47d05m27.50s (J2000.0)
視野角: 約8′ x 5’ ↑N
距離 : 2,100万光年

M106の南側に見える淡い小銀河です。これもデータから判断するとM106の伴銀河でしょう。SDSS等の画像を見てもほとんど構造が見えません。M31の小伴星雲NGC 147のようにすでに星間物質が枯渇した銀河かも知れません。

NGC 4217(銀河)光度:12.0 mag, 直径:5.2′ x 1.5′, 分類:SAb sp HII,  z 0.003426,  UMa Cluster, LGG 258, RA 12h15m50.90s DEC +47d05m30.4s (J2000.0)
視野角: 約12′ x 8’ ↑N

距離 : 5,500万光年

M106に隠れて目立ちませんが、大きく明るい銀河です。英語版Wikipediaでは、M106の伴星雲である可能性があるとしています。がしかし、データや画像からはその可能性は低いと思います。

NGC 4226(銀河)光度:14.4 mag, 直径:1.3′ x 0.6′, 分類:Sa pec?,  z 0.024220, RA 12h16m26.283s DEC +47d01m30.68s (J2000.0)
視野角: 約8′ x 5’ ↑N

距離 : 3億2,800万光年

NEDでは形態分類ではpec?(普通ではないかも?)とされている銀河です。電波銀河にも分類されているので核近傍にはブラックホールが存在するのかもしれません。超新星 SN 2008bn が発見されています。

NGC 4231(銀河)光度:14.3g mag, 直径:1.0′ x 0.8′, 分類:SA0+ pec?,  z 0.024687,  RA 12h16m48.868s DEC +47d27m26.59s (J2000.0)
距離 : 3億3,400万光年

NGC 4232(銀河)光度:14.2g mag, 直径:1.3′ x 0.6′, 分類:SBb pec:,  z 0.024202,  RA 12h16m49.028s DEC +47d26m19.69s (J2000.0)
視野角: 約8′ x 5’ ↑N
距離 : 3億2,800万光年

おそらく2つの銀河の重力干渉のために外観に変形が見える銀河です。見かけの位置は離れていますがNGC 4226を含む3つの銀河は、6個の銀河を含む[CHM2007] LDC 877銀河グループのメンバーです。これらの銀河までの距離は3億光年以上ありますからもちろんM106のグループでも伴星雲でもありません。

領域A、視野角: 約8′ x 5’ ↑N

A1=SDSSJ121733.72+473306.8 (銀河)光度:16.8g mag, 直径:–, 分類:–,  z 0.025, 距離 : 3億3,000万光年
赤方偏移の値からは、[CHM2007] LDC 877グループの可能性があります。それほど小さく暗い銀河ではありませんが、PGCナンバーはありません。

A2=LEDA 2299122(銀河, BCG)光度:19.3g mag, 直径:0.15′ x 0.11′, 分類:BrClG,  z 0.273229, 距離 : 30億6,100万光年

A3=LEDA 2299019(銀河, BCG)光度:19.3g mag, 直径:0.15′ x 0.09′, 分類:–,  z 0.268252, 距離 : 30億1,500万光年

ClG J1217+4730 — (銀河団) 光度:– mag, 直径:12′, 分類: Medium compact [Zw] ,  銀河数:87個, 距離クラス:–
A2, A3はともにこの銀河団に所属する銀河で、およそ30億光年の距離にある87個の銀河を含む銀河団です。

領域B、視野角: 約8′ x 5’ ↑N

B1=SDSS J121820.44+470751.7 (銀河)光度:17.6g mag, 直径:–, 分類:–,  z  0.019, 距離 : 2億5,000万光年

領域C、視野角: 約8′ x 5’ ↑N

C1=SDSS J121938.81+472821.5 (銀河)光度:21.1g mag, 直径:–, 分類:–,  z  0.333, 距離 : 37億4,000万光年

C2=SDSSCGB 42839 (小銀河グループ)光度:19.0mag, 直径:–, 分類:– ,  銀河数:4個, 距離 : 35億2,000万光年

C1のデータはおかしいですね。同定ミスか?。C1から北側の明るい恒星に向かって微小銀河が連なっているように見えますが銀河、銀河団のデータはありません。

領域D、視野角: 約8′ x 5’ ↑N

D1=SDSS J122022.53+470632.9(銀河)光度:17.8g mag, 直径:0.38′ x 0.13′, 分類:–,  z  0.066667, 距離 : 8億6,000万光年

D2=MaNGA 01-282114(銀河)光度:17.0g mag, 直径:0.33′ x 0.26′, 分類:–,  z  0.112693, 距離 : 14億500万光年

円形に連なる微小銀河の集団だと思われますが、銀河、銀河団のデータはD1, D2以外にはありません。形状と明るさから判断してD1もD2も背景の微小銀河よりかなり手前の銀河でしょう。

領域E、視野角: 約8′ x 5’ ↑N

E1=LEDA 166131 (低表面輝度銀河)光度:17.5 mag, 直径:0.5′ x 0.5′, 分類:–,  z(~) 0.001502, 距離 : 2,000万光年

おそらく無構造の低表面輝度銀河で、UGC 7356同様M106の小さな伴銀河の可能性があります。

E2=SDSS J122034.37+465854.3(クエーサー)光度:21.0g mag, 直径:0.05′ x 0.04′, 分類:QSO,  z  2.315000, 距離 : 距離 : 104億5,000万光年

QSOは、M106の視野中にたくさんありますが、たまたまこの領域E視野中にあったクエーサーです。距離およそ100億光年!桁違いに遠いです。

りょうけん座〜おおぐま座境界、M106付近。  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(70mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/05/13, +6.0℃, 東御市・観測所 ↑N

 

 

 

コメントを残す

コメントを投稿するには、以下のいずれかでログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中