NGC 3078, NGC 3084, PGC 28874(銀河・ポンプ座)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/23, 22h 58m, -2.0℃, 東御市・観測所, 視野角:52′ x 35′ ↑N
NGC 3078(銀河・うみへび座)光度:12.1 mag, 直径:2.5′ x 2.1′, 分類:E2-3, z 0.008606, LGG 185, 09h58m24.610s -26d55m36.02s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N
推定距離約1億1千万光年の距離にあるLGG 185, NGC 3054グループの銀河で代表銀河ではありませんがグループ内で最も明るい銀河です。ハッブル宇宙望遠鏡の画像を見ると中心を囲むダストの輪があるようです。
PGC 28874(ESO 499-32・銀河・うみへび座)光度:13.4 mag, 直径:2.0′ x 1.4′, 分類:SB(r)ab, z 0.008172, LGG 185, RA 09h59m28.45s DEC -26d51m50.0s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N
LGG 185, NGC 3054グループの棒渦状銀河です。
NGC 3084(銀河・ポンプ座)光度:13.2 mag, 直径:1.7′ x 1.2′, 分類:(R’_1)SB(rs)a HII , z 0.008479, LGG 185, RA 09h59m06.42s DEC -27d07m43.7s(J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N
SB型の本体に淡い疑似リング(腕)が繫がっています。ジョン・ハーシェルによって1835年に発見されていますが、ルイス・スィフトによっても1897年に観測され、IC 2528の番号が与えられたため、ややこしいことにNGCとIC2つの番号があります。
ポンプ座〜うみへび座 NGC 3078 周辺の銀河
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8= 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/23, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
この領域には興味深い銀河が点在しています。見かけの大きな銀河NGC 3109は局部銀河群のメンバーである可能性があり、ポンプ座矮小銀河(Antlia Dwarf)と重力的な相互干渉を起こしています。(過去に接近遭遇はしているが相互干渉は起こしていないとする意見もあり。)ポンプ座矮小銀河は地球からの距離約430万光年の矮小球状銀河で1997年に矮小銀河として確認されました。
NGC 3109を含めてポンプ座ーろくぶんぎ座グループとされ地球から約430万光年の位置にあるとされています。このグループは天の川銀河を含む局所銀河群に含まれる最も遠い最果てのグループとする意見と、局所銀河群に最も近いが関連しない独立したグループとする意見があり結論は出ていません。
ポンプ座ε星の南東1度ほどには超低表面輝度の天の川銀河の衛星銀河 Antlia 2 が、2018年ESA Gaia 宇宙船の観測で発見されました。大きさは大マゼラン雲ほどの大きさがありますが明るさは1/10,000しかありません。
この領域には、LBN1089という非常に淡いHII領域が存在し広角カメラの視野の南半分をおおっています。ポンプ座からほ座にかけては淡いHII領域が点在していて、低表面輝度の拡散した矮小銀河の観測にはやっかいな存在でしょう。
ポンプ座 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(70mm f3.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/23, -2.0℃, 東御市・観測所 ↑N