M 78(NGC 2068・反射星雲・オリオン座)McNeil’s Nebula

M 78(NGC 2068・反射星雲), 光度:8.0mag, 直径:6′, 分類:R
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 45=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII,2019/11/01, 32h 00m, +6℃, 東御市・観測所
2018年のデータと加算平均で合成
視野角:77′ x 51′ ↑N

M 78(NGC 2068・反射星雲), 光度:8.0mag, 直径:6′, 分類:R
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 16= 24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/11/01, 32h 00m, +6℃, 東御市・観測所
2018年のデータと加算平均で合成
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

毎年飽きもせず撮影しているので、2年分のデータを合成してみました。
この星雲の一般的な解説は、過去の投稿を参照して下さい。

オリオン座、M 78付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(80mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/11/01, +6℃, 東御市・観測所 ↑N

 

マックニールの星雲(McNeil’s Nebula)

2004年に発見されたマックニールの星雲は可視光で急 激な変光をする変光星雲です。2018年に減光を始めたマックニールの星雲は、2019年はさらに暗くなって存在の確認が難しいくらいになりました。

この星雲は、V1647 Ori という普段は不可視の変光星が突発的に増光(アウトバースト)することでその光を反射して見えるようになっているとされています。V1647 Oriの過去の増光を調べた研究(The 1966-1967 outburst of V1647 Orionis and the appearance of McNeil’s nebula. ASPIN C., BARBIERI C., BOSCHI F.et. al 2006 AJ)では、

1966 Nov〜1967 Mar にアウトバースト、その後2004年まで37年間は増光せず、2003年Oct プレアウトバースト、2004年Jan 、Febにアウトバースト、2006年は平常な状態に戻り減光したとされます。それらの観測からバーストの最小継続時間は5ヶ月、最大で20ヶ月と見積もられました。

しかし、再びわずか4年で、2008年に再び増光し2016年まで8年間(96ヶ月)も明るい状態が続きます。2017年初め頃から減光し始め2020年現在、可視光ではほとんど見えない状態となっています。

V1647 Ori は、オリオン座FU型星とされ、おうし座T型星の降着円盤からの突発的な質量の落ち込みによってバーストが起きる、とするモデルが提唱されています。しかしこのモデルでは高光度降着円盤の寿命は数十年の単位とされているので、最初のバーストから50年も経過しながらいまだ増減光を繰り返したり、数年間に渡って明るい状態が続く理由などは説明できないようです。

2008年以降は、明るい状態が数年に渡って続いた後に減光するなど不可思議な変化をしているので継続して注視したい存在です。

 

 

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