vdB 1(反射星雲)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 45=22分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, 23h 53m, +6℃, 東御市・観測所 視野角:77′ x 51′ ↑N
vdB 1は、β Casの南にある明るい反射星雲です。一般的に反射星雲が青く見えるのは、恒星の光を反射している星間塵での散乱が短い波長(青い)で選択的に起きているからです。vdB カタログは、1966年にSidney van den Berghによって作成された、パロマースカイサーベイの赤と青の乾板の両方に見える反射星雲 158個が含まれるカタログです。
vdB 1の西側(右)に赤い星雲状の物が見えていますが、これはHEUIB-IIフィルターによるβ星のゴーストです。(まぎらわしいです、同時撮影している広角カメラの画像にはないのですぐに判断できますが・・・)
vdB 1(反射星雲), 光度:– mag, 直径:–′, 分類:R
IC 10(銀河), 光度:10.4mag, 直径:6.4′ x 5.3′, 分類:IBm
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 16= 24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, 23h 53m, +6℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
IC 10は、天の川銀河と同じ局部銀河群に所属する唯一のスターバースト銀河です。通常スターバースト銀河は青い色をしていますが、その色が赤いのは、天の川銀河の星間塵によって阻まれ短い波長の光(青)は散乱によって失われ、長い波長(赤)の光だけが透過されて見えているためです。
広角カメラの画像からはこの領域は淡いHII領域や(反射)分子雲に覆われているであろうことが予測できます。(もう少し長い露出をかければはっきりするのでしょうが)
HH 161(ハービッグ・ハロー天体) 視野角:19′ x 13′ ↑N
vdB 1の北東側(左上)画像中心に見える楕円形リング状の天体がHH 161です。生まれかけの恒星によって作られる星雲状天体ですが、この画像を見る限りはジェットの吹き出しによる構造などは見えません。(HSTなどによる高解像度写真では判別できるようです。)この領域には、HH 161の他、HH 164, 162, 461があり、HH 161の恒星状部分はV633 Cas、北側の恒星状部分はV376 Casという星雲型変光星です。この星雲までの距離は950 pcと遠い(M78周辺の倍)ため微細な構造の変化などを判別するのは我々の小さな望遠鏡では難しいようです。
カシオペア座 南部、 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(80mm f8), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, +6℃, 東御市・観測所 ↑N
カシオペア座 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), フィルター無し, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/10/19, +5.0℃, 東御市・観測所 ↑N
*2021年8月6日 ファインディングチャート追記