Sh 2-155(散光星雲・ケフェウス座)

Sh 2-155(散光星雲)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 45=22分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, 22h 26m, +6℃, 東御市・観測所 視野角:77′ x 51′ ↑N

Sh 2-155は、「洞窟星雲」という愛称のある、明るく大きなHII領域です。

地球からの距離は約730 pc(パーセク)で、ケフェウスB雲の端にありCep OB3群の若い恒星によって電離発光しています。シャープレスはHD 217086他いくつかの恒星を電離星候補としていましたが、近年の観測からはO7 Vn星HD 217086からの放射によってこの領域のガスと塵の雲は圧縮され、星形成が促されていることがわかりました。

日本ではあまりそのように呼んでいませんが、米国では「洞窟星雲」という愛称が浸透しています。同じ名前はケフェウス座の反射星雲vdB 152でも使用されていて若干混乱が見られます。命名者はパトリック・ムーアで彼のCaldwellカタログにCaldwell 9としてこの星雲と愛称を紹介しそれが米国のアマチュアの間に普及したためのようです。Caldwellカタログは米国以外ではあまり普及しませんでしたし、愛称としてもしっくりせず、我々にはあまり馴染みがないというわけです。

(参照:skaymap.org, Wikipedia 英語版)

Sh 2-155(散光星雲), 光度:– mag, 直径:60′, 分類:E
vdB 155 = LBN 524(反射星雲), 光度:16.0 mag, 直径:4′ x 3′ , 分類:R, カラー:1
GM 3-14(反射星雲), 光度:–mag, 直径:–′ , 分類:–
Cep A = HH 168, 169, 174(HH天体), 光度:–mag, 直径:–′ , 分類:–
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 16= 24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, 22h 26m, +6℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

vdB 155とGM 3-14は、小さな反射星雲です。その中間にある電波源ケフェウス座 Aはハービックハロー天体を伴う星形成領域で、近傍に小さな無名の星雲を伴います。残念なことに惜しいところで30cmの視野には入っていないので、広角カメラから拡大した画像を添付しておきます。

視野角:42′ x 28′ ↑N
Cep Aの西にある無名の小星雲は変光が疑われているようです。

ケフェウス座・カシオペア座境界の Cep OB群 と Cas OB群

ケフェウス座〜カシオペア座 境界付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(80mm f8), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/10/31, +6℃, 東御市・観測所 ↑N

ケフェウス座・カシオペア座 境界  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ASNフィルター, ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/11/14, +2.0℃, 東御市・観測所 ↑N

*2021年7月9日 加筆・修正

 

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