NGC 4449
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=11.5分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/04, 23h00m, -1℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′ ↑N
NGC 4449 光度 10.0 mag, 大きさ 6.2′ x 4.4′, 分類 IBm; HII Sbrst, z 0.000690, RA 12h 28m 11.103s DEC +44d 05m 37.07s (J2000.0)
視野角:約19′ x 13’ ↑N
NGC 4449は、天の川銀河からの距離約1,200万光年と近い距離にある、りょうけん座の矮小不規則で棒構造のある銀河です。同様の不規則銀河が多数あるM94グループ、りょうけん座不規則銀河群に所属しており(1970年代の少し古い資料では「おそらく単独の銀河」とされていました)外観は同じグループのNGC 4214に大変よく似ています。分類ではどちらもマゼラン雲型銀河と呼ばれます。
この銀河もその色から推測できるように、活発に星形成を行っており生まれたての若い星が作る青い星団雲や赤いHII領域を多数持っています。NGC 4449は星形成率が特に高いため、スターバースト銀河に分類されています。また、この銀河はおよそ75分角の広がりを持つ中性水素のエンベロープに包まれていることが観測されています。
NGC 4449 の恒星ストリーム、もしくは伴銀河残痕
カラーの画像でもうっすらとその存在がわかる2011年〜2012年に発見された小銀河の残痕です。論文によってはNGC 4449Bと表記されているようですが、NGC 4449に落ち込む変形した小銀河の姿です。
この画像はわずか10分ほどの露出です。これらの恒星ストリームのように淡く広がった対象はアマチュアの広い視界の望遠鏡と高感度な最新カメラとの組み合わせの良い対象となることと思います。
NGC 4449 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/04, 23h00m, -1℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
NGC4460 Z=0.001634
PGC40904(UGC 7577) z=0.00065 Im 12.8mag
PGC41063(UGC 7608) z=0.001795 Im 13,7mag
赤方偏移の値からは、PGC40904はNGC4449のすぐ近くにある不規則銀河で同じグループかもしくはいずれは吸収される伴銀河かもしれません。
PGC 40986(UGC 07257), 光度 16 mag, 大きさ 0.9′ x 0.3′, 分類 Sab, z 0.023113
視野角:約8′ x 5’ ↑N
UGC 07593は、Mrk 212と呼ばれるペアの銀河です。ペアというよりは画像から明らかなように、おそらく同規模の2つの銀河が合体中の姿です。明るい輝く2つの核が存在しこの2つの光学的核は、2つの電波源でもあります。
りょうけん座周辺の銀河 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(70mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, -3℃, 東御市・観測所 ↑N
12等以上の銀河をマークしています。おおぐま座境界からりょうけん座にかけては明るく見応えのある渦状銀河や不規則銀河が多数あり、楕円銀河の多いおとめ座銀河団中心部との違いがわかります。