NGC 4214, NGC 4190(銀河・りょうけん座)

NGC 4214
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=11.5分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, 03h02m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N

NGC 4214光度 10.2 mag, 大きさ 8.5′ x 6.6′, 分類 IAB(s)m HII, z 0.000970, RA 12h 15m 39.17s  DEC +36d 19m 36.8s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’ ↑N

NGC 4214はりょうけん座の矮小不規則で棒構造のある銀河です。天の川銀河からの距離は約1,000万光年と近い距離にあります。同型の銀河は天の川銀河の伴星雲である小マゼラン雲が良く知られていますが、NGC4214はより大きく明るい銀河です。

この銀河はその色から推測できるように、活発に星形成を行っており生まれたての若い星が作る青い星団から、進化の末期段階にあるウォルフライエ星からなる巨星星団まで様々な年齢の恒星を内包しています。これらは、星形成がどのようにして行われるのかを知る大変良い材料として観測・研究の対象となっています。


NGC 4214 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, 03h02m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

NGC 4190, 光度 13.4g mag, 大きさ 1.5′ x 1.2′, 分類 Im pec, z 0.000761, RA 12h 13m 44.770s  DEC +36d 38m 02.50s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

NGC 4214の近傍にある矮小不規則銀河で、赤方偏移の値から空間的にも4214に近い同じグループの銀河です。画像はありませんが、NGC 4163も同様にグループに所属するだろう矮小不規則銀河です。

PGC 39145 (UGCA 276), 光度 15.4 mag, 大きさ –‘ x –‘, 分類 Im, z 0.000947
視野角:約8′ x 5’ ↑N

非常に淡い不規則銀河?でおそらくNGC4214の伴銀河であろうと思われます。

PGC 39150(UGC 07257), 光度 14.1 mag, 大きさ 1.3′ x 0.9′, 分類 Sdm, z 0.003142
視野角:約8′ x 5’ ↑N

青白く変則的な形の銀河ですが、赤方偏移の値だけからはNGC 4214グループより遠方にある銀河と推定されます。銀河本体の右上に見える光点は、PGC 39140とい別番号の銀河とされていますが、近接した伴銀河のようです。

りょうけん座ではNGC 4214のような明るい不規則矮小銀河をいくつか見ることができます。その理由の一つはそれらの銀河までの距離が近いので、見かけの大きさ明るさが大きく観測しやすいからでしょう。これらの矮小不規則銀河は、グループを形成しているようにも見え、矮小銀河の形成過程とも関連しそうですがこれについて納得できる説明は今のところ見かけません。

りょうけん座周辺の銀河  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(70mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。おおぐま座境界からりょうけん座にかけては明るく見応えのある渦状銀河や不規則銀河が多数あり、楕円銀河の多いおとめ座銀河団との違いがわかります。

 

<以下過去の投稿>

NGC 4214(銀河・りょうけん座)

投稿日:2016/05/19
NGC4214-1604APSCNGC4214(銀河)9.8mag 8.4′ x 7.2’ Ir
NGC4163(銀河)14.0mag 1.9′ x 1.6’ Ir
NGC4190(銀河)13.3mag 1.7′ x 1.6’ Ir
BKP300 1500mm f5, MPCC-MK3,  Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ
ISO12800, 30s x 10, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII,  2016/04/10 東御市・観測所

NGC4214は、矮小不規則銀河、実際の大きさは小マゼランより大きく明るく活発な星形成が行われる2つの領域を持っています。近傍にNGC4163、NGC4190がありますがこちらも矮小不規則銀河で、水素を豊富に持ちスターバースト領域を持っているものと思われます。星形成が活発に行われている銀河は若い星が多いため青白く写ります。

NGC4214-160412center*クリック拡大

 

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