M 100 (NGC 4321) , NGC 4312(銀河・かみのけ座)

M 100 (NGC 4321), NGC 4312
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h33m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N

M 100 (NGC 4321), 光度 9.8B mag, 大きさ 7.4′ x 6.3′, 分類 SAB(s)bc;LINER HII, z 0.005240, RA 12h 22m 54.831s   DEC +15d 49m 18.54s (J2000.0)
視野角:約19′ x 13’↑N

M 100 (NGC 4321)と近傍の伴銀河

M100は美しい渦状構造が小さな望遠鏡の画像でもよくわかる、おとめ座銀河団の中では大きく明るい銀河です。形態分類では、SAB(s)bcの中間渦巻銀河に分類されますが、棒(バー)構造は可視光では判別できず、近赤外でみるとその構造がはっきりします。

M100までの距離は、ハッブル宇宙望遠鏡によるケフェイド変光星の観測から5600+-600万光年と精度よく決定されています。

この銀河はスターバースト銀河に分類されていますが、バーストは銀河核近傍の小さな棒構造の2本の銀河腕との接続部両端で別々にかつ集中的に5億年前から繰り返し起きていると推測されています。(Allard, E. L.; 他(2006). “The star formation history and evolution of the circumnuclear region of M100”.)

M100の周囲には小さく暗い衛星銀河候補を多数見ることができますが、確実に衛星銀河とされるものは、NGC 4322とNGC 4328の2つです。超長時間露出の画像からはM100銀河はより大きく広がっており、その質量の多くはその外周部にあること、その中で2つの衛星銀河とは恒星ストリームで接続されていることがわかっています。NGC 4322とのストリームは上の写真でもうっすら確認できます。

2つの衛星銀河はM100の外観にも影響を与えそうな気がしますが、可視光で見た外観からはほとんどその影響を受けていないように見えます。これは、2つの衛星銀河の質量がM100に比べると非常に小さいためかもしれません。

スターバースト銀河なので、多くの超新星が発見されています。現在までに、SN1901B, SN1914A, SN 1959E, SN 1979C, SN 2006X, SN 2019ehk の6個が発見されています。

NGC 4312, 光度 12.5g mag, 大きさ 4.6′ x 1.1′, 分類 SA(rs)ab: sp HII, z 0.000510
RA 12h 22m 31.36s   DEC +15d 32m 16.5s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

M100と同じおとめ座銀河団に所属する銀河ですが、M100との関連は調べた限りではわかりませんでした。

M 100 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h33m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

明るい銀河がM100を取り囲む環のように並んでいます。

かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「M100周辺」画像の視野枠です。

 

 

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