NGC 3628
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, 02h39m, -10℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′ ↑N
NGC 3628, 光度 10.2B mag, 大きさ 14.8′ x 3.0′, 分類 SAb pec sp; HII LINER, z 0.002812, RA 11h 20m 16.970s DEC +13d 35m 22.86s (J2000.0)
視野角:約19′ x 13’ ↑N
NGC 3628は、約3500万光年の距離にあるしし座の三つ子銀河の中では最も暗いエッジオンの銀河です。その外観の特徴は他の銀河との激しい潮汐作用により両端で大きく歪んだディスクと銀河の中心部を覆い隠す太いダストの帯です。銀河の中央部のバルジはX字形に広がり主に若い星とダストから形成されています。
これらの特異な特徴はしし座の三つ子銀河のM65とM66との重力相互作用によるものとされていますがM65には相互作用の証拠は少なく、そのほとんどは約10億年前にM66との接近遭遇によって形成された(Xiaolei Zhang 1993)という見解もあるようです。
それぞれの銀河の固有運動、距離、質量といったものが精度よく決定できないので間接的な観測事実から推測するほかなく、これらの相互作用をしているだろう銀河の過去と未来の姿を正確に知ることはまだできていません。
この銀河にはM66との潮汐作用によって形成されたと思われる約30万光年の長さの尾が存在します。これは若い星団と星形成領域で構成される青い尾でNGC3628の中央部と繋がっているように見えます。この構造は意外と明るいようで、我々の小さな望遠鏡による画像からもその存在は確認できます。
M 65, M 66, NGC 3628 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, 02h49m, -10℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
しし座、M 65, M 66付近 ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(100mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, -10℃, 東御市・観測所 ↑N
NGC 3628の米国での愛称は「ハンバーガー銀河」ですがパンが薄すぎてあまり美味そうには見えません。
<以下過去の投稿>
NGC3628(しし座・銀河)(α7s・ 新改造)
投稿日:2015/03/28
NGC3628(しし座) 10.2mag 12.0′ x 1.5′ Sbp
Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ ISO16000 15秒 x 12枚加算平均 BKP300 1500mm f5 MPCC-MK3 160JP 2015/03/14
M65, M66 と共に望遠鏡の同じ視野で見ることができる銀河。実際に3個の星雲は空間的にも星雲群を作っています。視野を詳しく見ると恒星とは異なる周囲が滲んだ星像の微少な銀河がたくさん見えています。