NGC 3607, NGC 3608, NGC 3605, NGC 3599(銀河・しし座)

NGC 3607(銀河), 光度:9.9mag, 直径:4.6′ x 4.0′, 分類:SA(s)
NGC 3605(銀河), 光度:12.3mag, 直径:1.4′ x 54″, 分類:SA0
NGC 3608(銀河), 光度:10.8mag, 直径:3.2′ x 2.6′, 分類:E
NGC 3599(銀河), 光度:12.0mag, 直径:2.7′ x 2.1′, 分類:S0
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 20=10分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2018/05/14, +8℃, 東御市・観測所
視野角: 52 ′ x 35 ′ ↑ N

ここに写っている銀河は、Leo II銀河団のNGC3607グループと呼ばれていますが、個別の赤方偏移の値をみると0.002228〜0.003959とばらつきがあり物理的なグループを形成しているのかどうかは、はっきりしません。

NGC 3607, NGC 3605 視野角:12′ x 8’ ↑N

NGC3607は、従来レンズ状銀河に分類されていました。しかしハッブル宇宙望遠鏡(HST)の画像(2014年)を見ると、ダストによるレコード盤のような渦状構造がくっきりと見えただのレンズ状銀河ではないことはすぐにわかります。最新の分類ではSA(s)(棒構造のない渦状銀河でリング構造は無い)とされています。

このような構造を持つ従来レンズ状銀河、楕円銀河とされてきた銀河は、丁寧な処理をすると我々の小望遠鏡でもなんとなく無構造でなさそうなことはわかります。次々と宇宙望遠鏡でレンズ状銀河とされてきた銀河の新たな構造が明らかにされてくると無構造なレンズ状銀河の存在の方が希有なのではないかと思えてきます。

この銀河は中心にはブラックホールを持ち、Simbadでは、Quasar とされていますが、NGC3607 =クエーサーなんですかね??最新のクエーサーの定義をしっかり調べないといけません。

HSTの画像はこちら
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:NGC_3607.jpg

右下のNGC3605は赤方偏移の値から3607のグループではないかもしれません。この銀河はレンズ状銀河で分類はSA0(棒構造を持たないレンズ状銀河)と分類されています。

NGC 3608 視野角:12′ x 8’ ↑N

楕円銀河に分類されていますが、ライナータイプの活動銀河核を持つ銀河とされ、多分物理的にもNGC3607グループに所属していると思われます。HSTの画像を見てもまったく無構造な楕円銀河のようです。

NGC 3599 視野角:12′ x 8’ ↑N

Galaxy in Pair of Galaxiesとされていますが赤方偏移の値からNGC3607グループとは関連しないと思われます。とすると、ペアの相手はどれなんでしょう?

しし座 臀部 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(60mm f4.5), ASNフィルター、Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2021/03/14, -3.0℃, 東御市・観測所 ↑N

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