NGC 3521(銀河), 光度:9.0mag, 直径:11.2′ x 5.4′, 分類:SBbc
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 24=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/12/23, -1℃, 東御市・観測所
視野角: 52 ′ x 35 ′ ↑ N
NGC 3521はしし座にある大型の渦状銀河です。比較的天の川銀河に近い銀河の例に漏れず距離は確定しておらず2,600万光年〜4,000万光年とばらつきがあります。
この銀河の腕はいわゆる羊毛状腕と呼ばれる、腕の境界がはっきりしない羊毛の塊が連続して続いたような構造をしています。この構造はNGC 3521のように全体としてらせん状構造を形成する場合もありますし、短かったり不規則だったりする場合もあります。銀河の30%はこのような羊毛状腕を持ち、10%は星形成領域をその腕の中に持っています。
もう一つのこの銀河の外観的な特徴は、銀河の東、極方向(画像左)に淡く広がるハロのような構造です。これは詳しく観測すると何本もの恒星のストリームであり、過去にこの銀河に吸収された衛星銀河の残痕であろうと推測されています。いくつかの銀河でこのストリーム構造は発見されていますが、この銀河のものはかなり輝度が高いようです。APODの画像からは、その様子が詳しくわかります。画像はこちらhttps://apod.nasa.gov/apod/ap110915.html (APODの画像は、理由はあるのでしょうが鏡像になっていて、他画像と比較しにくい。)
NGC3521(銀河・しし座)
NGC3521(銀河)9.0mag 11.2′ x 5.4’ SBbc
BKP300 1500mm f5, MPCC-MK3, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 20, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2016/04/08 東御市・観測所, 視野角:52 ′ x 35 ′ ↑ N
ししの後ろ足のつま先付近、つまりだいぶ南に下がった位置にある明るく大きな銀河です。見応えのある渦巻きで典型的な渦巻銀河のように見えますが、資料によってSAb(棒構造を持たない渦巻銀河)となっているもの、SBbc(棒渦状銀河、渦状腕の密度は緩い)となっているもの、SAB(rs)bc(弱い棒を持ち、弱い環状構造があり、渦状腕の密度は緩い)と様々です。