視野角: 54′ x 36′ ↑N
NGC 3718(Arp 214・銀河), 光度:10.8mag, 直径:8.1′ x 4′, 分類:SBa/P
NGC 3729(銀河), 光度:11.4mag, 直径:2.9′ x 1.9′, 分類:SBa/P
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, フィルター無し, Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ
ISO12800, 30s x 24, TS-NJP, TemmaPC, 2017/05/20, +15℃, 東御市・観測所
NGC 3718(Arp 214) 視野角:約20′ x 13’ ↑N *クリックで拡大
NGC 3729 視野角:約11′ x 7’ ↑N
NGC3718とNGC3729は空間的にも近い位置(地球からの距離、約5200万光年)にありお互いに重力による相互作用をしている可能性の高い銀河ペアです。NGC3718の南に見える小さな銀河集団はHCG(ヒクソン コンパクトグループ)56と呼ばれる相互に重力干渉を行っている5個の銀河団ですがこちらは、約4億光年以上離れた位置にあります。
NGC3718は活発な銀河核を持つセイファート銀河で、おそらく中心にブラックホールが存在します。他の銀河とは異なる特異な形状、ゆがんだ恒星円盤などは、距離15万光年の位置にある隣の銀河NGC3729との重力干渉が疑われ、今我々の見ているのはNGC3729が3718を通り抜けた姿なのではないかと推測されますが詳しいそのプロセスはまだはっきりとはわかっていません。
2個の渦状銀河が合併して楕円銀河に進化することは一般的に認められていますが、NGC3718にも楕円銀河の特徴とされるものがいくつか認められるので再びNGC3729と近づき併呑して楕円銀河となる途中過程にあるのかもしれません。
おおぐま座γ星付近 ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(70mm f4.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 16=24分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/03/20, +0.0℃, 東御市・観測所 ↑N
NGC3718・3729(おおぐま座・銀河)
NGC3718(右)(おおぐま座) 11.2mag 3.0′ S
NGC3729(左)(おおぐま座) 11.9mag 1.8′ x 1.3′ Pec
Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ ISO16000 15秒 x 16枚加算平均 BKP300 1500mm f5 MPCC-MK3 160JP 2015/03/14
おおぐま座の銀河、どちらも特異な形状をしています。3729には腕がありますがケンタウルス座A銀河に似ています。直下に密集した銀河群HCG56があります。