IC1396(Sh 2-131 散光星雲) 170’ E
Tamron SP300mm f2.8-f4, Sony α7s(新改造)
ISO12800, 30s x 18, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2016/11/03 東御市・観測所
IC1396(Sh 2-131 散光星雲)中央部vdB 142 170’ E
BKP300 1500mm f5, MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造)フルサイズ
ISO12800, 30s x 22, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2016/11/03 東御市・観測所
シャープレスカタログ Sh 2-131 (IC 1396)はケフェウス座の散光星雲です。
<以下 2017/12/4 追記>
IC1396(Sh 2-131 散光星雲), 光度:3.5 mag, 直径:1.5°, 分類:II 3 m n –
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-IIフィルター
ISO3200, 90s x 8, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/09/18 +14℃ 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)
IC 1396は、ケフェウス座にある大きな散光星雲(HII領域)です。3度を越える広がりがあるため320mmでも全体は入り切りません。星雲の北側端にあ る明るい星はケフェウス座μ星、その星の色からガーネットスターと呼ばれる赤色巨星です。μ星は変光星でもあり半規則変光星(SRC型)の代表星でもあり ます。赤いIC1396星雲をこの赤い星が照らしているかのように見えますが残念ながら関連はありません。
IC1396は、星雲の中央部にあるCep OB2群のO型巨星HD 206267の強烈な紫外線で電離発光しています。星雲までの距離は約2500光年、μ星までの距離は約5000光年ありますから星雲はμ星よりだいぶ手前にあることになります。
*IC 1396は、正確にはSh 2-131中心付近の散開星団を指し、Sh 2-131はそれを取り囲むHII領域です。ここでは慣習に従って散光星雲IC 1396と記述しました。
IC1396(Sh 2-131 散光星雲)中央部 vdB 142
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造)フルサイズ
ISO12800, 30s x 24, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/09/18 +14℃, 東御市・観測所
視野角: 80′ x 50′ ↑N
星雲の中央部を見てみると、画面下寄りにある輝星がO型巨星HD 206267で、右にある複雑な形の星雲は象の鼻星雲(vdB142)と呼ばれるより星間雲が濃縮している場所です。像の鼻星雲の中には新しい生まれたての星が存在し、その光圧によって周囲の分子雲が吹き飛ばされ空洞化したと考えられています。吹き飛ばされた分子雲はHD 206267からの光で電離、圧縮されさらに濃縮されて空洞を縁取る壁のように見えているというのがこの星雲の正体です。