NGC5194(M51 銀河・親)8.4mag 10.8′ x 6.6’ Sbc
NGC5195(M51 銀河・子)9.6mag 5.9′ x 4.6’ SBO-a
BKP300 1500mm f5, MPCC-MK3, Sony α7s(新改造)APS-Cクロップ
ISO12800, 30s x 12, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2016/04/12 東御市・観測所
天文ファンなら一度は見た(撮った)ことがあるだろう子持ち星雲 M51です。X線観測(NASAチャンドラX線衛星)によって子の星雲NGC5195には超巨大ブラックホールが存在し、ブラックホールの2回の爆発の痕跡と思われる1対(2個)の円弧状構造が発見されました。2回の爆発は100万年〜300万年前と、300万年〜600万年前と見積もられています。この爆発はM51本体との相互作用が引き金となっているかもしれません。(参照:Chandra X-ray Center, Photo Album )
この解説を読んだあと子持ち星雲の写真を見ると、近接連星の降着円盤と新星爆発を連想してしまいました。M51から供給されるガスが一定の質量に達すると降着円盤からブラックホールに物質が落ち込んで爆発が起きるのでしょうか?
<2018年9月29日追記>
M51は近接する2つの銀河でその星形成への影響など様々な研究が行われている銀河です。明るく見かけの大きさも大きい(実際の大きさは天の川銀河の35%ほどと推測されています)ためアマチュア天文家にも絶大な人気があります。
様々な研究対象となっているこの銀河ですが、その距離データは1500万光年〜3500万光年とかなり出典によってばらついています。理由は距離測定に有効なType Iaの超新星がまだ観測されていないこと、宇宙望遠鏡を使った高精度なケフェイド変光星の観測が行われていないこと、近い距離にあるがために赤方偏移の値から距離を推定するのが困難なことなどです。
天体までの距離という最も基本的と思えるものが、実はなかなか正確には決められない、天体の距離測定は天文学者の悩みの種の一つというわけです。
<以下過去の投稿>
NGC5194(M51・りょうけん座・銀河)
NGC5194(M51)銀河(りょうけん座)8.9m 10.0′ x 5.5′ Sc
Sony α7s APS-Cクロップ ISO32000 10秒 x 16枚加算平均 BKP300 1500mm f5 160JPノータッチ 2015/01/18
投稿日:2013年6月15日
共通データ Meade LX200-20, レデューサーF6.3, 1280mm, Pentax K5IIs, ISO25600, 露出30秒
M51 30秒露出x16枚
さすがに16枚も重ねると、写真写りの良いM51は見栄えのする映像になるもんだなと感心。