IC410(散光星雲・ぎょしゃ座)

IC410-1601full
IC410(散光星雲)23′ x 24′
BKP300 1500mm f5, MPCC-MK3, HEUIB-II,  Sony α7s(新改造)フルサイズ
ISO12800, 30s x 10, TS-160JP, TemmaPC, α-SGRIII  2016/01/10

ぎょしゃ座の中央部は散開星団M36, M38と共に赤い散光星雲が点在する賑やかな領域です。日本からは冬の透明度の高い時期に天頂を通過するので天体写真ファンにはおなじみの天体でしょうか。ここ数年年末から年始にかけてなぜか明るい彗星が来訪してくれるのでそちらで忙しくこの領域を撮影するのは初めてです。(今回のカタリナ彗星はありがたいことに夜半過ぎに上がってくるのでそれまで星雲を撮影する時間がたっぷりありました。)改造デジカメで撮影するとIC410は小ぶりのバラ星雲のように見えますね。

 

*2017/03/13 追記、1500mm再撮影, 320mmでの写真を追加しました。

IC 410(Sh 2-236・散光星雲・ぎょしゃ座)


視野角:80′ x 50’↑N
IC 410 (Sh 2-236・散光星雲), 光度:7.5 mag, 直径:50′, 分類:E
NGC 1893 (散開星団), 光度:7.5 mag, 直径:10′, 分類:II2mn
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3,  HEUIB-II, Sony α7s(新改造)フルサイズ
ISO12800, 30s x 16, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/01/25 -7℃ 東御市・観測所

生まれたての若い星で構成された散開星団NGC 1893は散光星雲IC 410に包まれるように存在しています。IC410は構成する星間雲が凝縮して星が生まれ、周囲の星間雲を照らし電離発光させている姿です。星雲の左上に ある星雲中心から外に向かって2つのガスの流れのように見える部分はその形から「おたまじゃくし」と呼ばれています。IC 410星雲の形は一角獣座のバラ星雲に似ていますが、同じ星間雲が凝縮して星の生まれている星雲のためで偶然ではありません。


視野角:4.2° x 2.8° ↑N
IC 410 (Sh 2-236・散光星雲), 光度:7.5 mag, 直径:50′, 分類:E
IC 405 (Sh 2-229・散光星雲), 光度:10 mag, 直径:50′ x 30′, 分類:E
IC 417  (Sh 2-234・散光星雲), 光度:— mag, 直径:13′ x 10′, 分類:E+
NGC 1931  (Sh 2-237・散光星雲), 光度:10.1 mag, 直径:3′, 分類:I 3 p n:b

タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II
ISO3200, 90s x 7, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2017/01/25 -7℃ 東御市・観測所

IC 410は大きなぎょしゃ座OB2領域の中心、核となる部分にあります。地球からの距離3200pc 実直径 51.2 pcあり周囲のSh 2-230星雲はこの星雲に連なる一部です。一見同じように連なって見えるIC 405は距離510 pc, 実直径9.6 pc,とIC 410とは関連しない実際は近くて小さな星間雲です。(もっとも星雲までの距離データは誤差が大きいので改訂される可能性大ではありますが)


ぎょしゃ座、中央部  ファインディングチャート
Pentax PDA50-135mmf2.8(70mm f3.5), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2020/02/23, -2℃, 東御市・観測所 ↑N

 

 

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